明治座に、桑山君と一緒に、石井ふく子先生演出、脚色の『かあちゃん』を観に行きました。


初日です。


とはいえ、すでに、大坂でひとつきの公演を行った後なので、作品は仕上がっていて、楽屋も、初日とは思えない穏やかさ。

見知ったお顔も多くて、嬉しいひととき。


特に、八千草薫さんとは、20年程前にドラマでご一緒させて頂いてから、年賀状のやり取りを欠かさないでいます。
今日も、たおやかな佇まいで御挨拶。
憧れの先輩です。

それから中村雅俊さんは、東京学生英語劇連盟(MP)の大先輩。
ポールのドーム公演でもバッタリ会ったりして。
今年はMPも50周年。
5月はイベントもあるみたいです。


それから太川陽介さん。
日生劇場での『エニイシング・ゴーズ』でご一緒してから、やはり20年はゆうに過ぎてますね…。『路線バスの旅』も、もう5年くらい経つんじゃないかな。
奥さまの藤吉久美子さんは、私のライブをよく聞きに来てくださるのです。






雅俊さんから紅白スマイル饅頭!



八千草さんからカリントウ!

石井先生からは、石原プロさんからの差し入れの…




お弁当!

なんだか花見に来たみたい。


さてさて肝心の作品。

今回は初演。
山本周五郎さん原作で、あの鎌田敏夫さんの脚本です。


藤山直美さんの真骨頂!

笑かして、泣かして。

素晴らしい!



物語も、石井先生の得意な人情味たっぷりの愛溢れる家族とその周りの人達のお話です。



見事なのは配役された役者さんの力は勿論、その板の上の皆様を生かすべく、優れた道具、扮装、灯り、音…が揃っていました。


緞帳が上がって背景幕。そこに流れる音楽。
迫力の大道具に周り舞台にせり。
川や井戸には水。
団子汁もきっと本物。
石井先生の細やかな演出が細部に見えて、わくわくして物語に引き込まれます!

降るような星空。
迫り来る桜の大木。
仕掛けの衣装や、性格を表すお着物たち。


でんでん太鼓から大きな和太鼓。
何気なく、それでいてリアル。
リアルだけれど美しい。



あげたらキリがない!




子役ちゃんの奮闘ぶりと、先生お得意の愛らしい所作…



生きることの素晴らしさ。
生きることの残酷さ。
生きていることの有り難さ…。


かあちゃん。
誰の心にもある、かあちゃん。

そう…
例えば、本当の、かあちゃんを知らない人も。亡くした人にも、勿論、まだ愛するかあちゃんが傍にいる人にも、胸が熱くなるお話です。



今日も満席だったので、もしもご覧になりたい皆様は、お早めに!


というか…
是非是非、観て欲しいな。



ハンカチは忘れないでね。

今月27日(日)まで連日。
明治座 『かあちゃん』