新国立劇場に芝居を観に行きました。




アロッタファジャイナの公演。
『安部公房の冒険』
http://alotf.com/stage/abekoubou/


面白かった。
本当にあった話を元に、松枝佳紀さんが脚本を書き、あの荒戸源次郎さんが演出。
出演者は佐野史郎さんが安部公房さん。
松枝さんの主催するワークショップで知り合った縄田智子さんとか内田明君とか出てる。

たった4人の出演者でどんな話になっているのだろと思っていたら、実質、人間は3人。
それでもちゃんと世界は見えていた。

だから、一人一人の分担は大きくて、台詞は膨大だったけれど、時系列を説明するだけじゃなくて、人としての話、演劇の哲学、世の中の仕組み、男女の愛、正しい事、正しくない事、常識と非常識、色んな事が安部さんを通して気づいた。

安部さんの作品を通して知るべき事なのかもしれないんだけど、とりあえず、安部さんの人生を通して魅せてみらっちゃった。

縄田さんが綺麗だった。
それは、役柄として非常に必要な要素なので、とても良かったんじゃないかと思う。
佐野さんは、佐野さんらしくて、愛すべきクリエイターさんを演じていらした。
いいな。
素敵だったな。

31日まで。
あと3回。
そのどれも違うらしい。
その日、その日が違うらしい。


私のこの感想も意味がないかもしれない。
でも、そんな事どうででもいいんだよね。舞台の上にその瞬間を生きている人がいれば。




打ち上げで、明後日から始まる、佐野さんが出演しているBSプレミアム『おそろし』の金子修介監督の隣で、映画『少女は異世界で戦った』に出演している加弥乃ちゃんに会った。
きらきらしていて、素敵だった。

いいなあ。若いって。




http://www.shojo-isekai.com


『安部公房の冒険』
幕切れで放つ言葉は「呵々大笑」
そして私は「年を取ってしまったなあ」と感じた。


深い。

でも深くないのかも。