私の参加する映画の撮影現場に顔を出しました。



太田隆文監督の『向日葵の丘/ 1983年・夏』


日本版「ニュー・シネマ・パラダイス」
1983年に一緒に映画館に入り浸り、町を巻き込んで8ミリ映画を作った高校時代の友達の余命を知った女性が、青春時代を回想しながら故郷に戻るという物語。

高校時代、映画作りをした仲間の物語で、映画好き三人組高校生を、常磐貴子さん、田中美里さん、そして私が演じるのですが、高校時代の「私」たちが、大人時代の「私たち」より一足先にクランクインしたので、ちょっと覗きに。




左手から
みどり役の藤井武美ちゃん、エリカ役の百川晴香ちゃん、私、そして多香子役の芳根京子ちゃん。

三人ともチョ~可愛いっ。

私の役どころは帰国子女のエリカ。
今日は、エリカの家でのシーン。

大人の「私」は、アメリカに移住している設定で、実家でのシーンはありません。
ですから、今日のロケセットは、慣れ親しんだ我が家、なんですが、本来なら足を踏み入れる事なく、撮影されたものを見て「ここかあ」となる筈でした。

でも、今日、少女時代の「私」とその友人とともに、「我が家」を訪れる事が出来て良かった。


そして、もう一人の「私」
少女時代のエリカ役の百川晴香ちゃんの、しぐさや、台詞回しを見学しに来たのでした。

時は移ったと言えど、やはり「同じ人間らしさ」を表現出来たらな、と想って。


演技の迷惑にならないように、そっと影から、彼女を追いかけていました。


この子が大きくなると私になるんだ…。
ああ、私の、こんな表情してたんだ…
この時の感動、忘れない…。


などと、まるで、自分の昔のビデオを見るような気持ちで彼女の演技を覗いていたら、なんだか不思議な気分になっていました。


『Back to the future』のような。
過去の時代に遡って、自分を覗き見している感覚になっていました。

そして、これまた妄想もいいとこなんですが、懐かしくなって涙が溢れてしまって。


だから、とにかく、今日は良かった。


撮影部の皆さんのお邪魔になったり、晴香ちゃんの気持ちを邪魔しちゃったかもしれないのだかれど。
本当に良かった。


映画は撮影が始まったばかり。
これから少女時代の三人も、終わるまでに、また成長しちゃうんだろうな。

そして、その後から撮影する大人の「私」たちは、更に成長してなきゃなんだな。


彼女たちが作り上げた世界を、ちゃんと受け止めて、素敵な世界を作りたい。

ちゃんとパスを受け止めなきゃ。


楽しみ。


自分の心が動く瞬間。
突き動かされる衝動を感じるときに「ああ、これを表現する場所を与えられた私は、なんて幸せなんだろう」と感じます。


感じるだけでなく、それを的確に伝えられるような表現者に、私はなりたい。


今日、また改めて想いました。