藤田朋子オフィシャルブログ「笑顔の種と眠る犬」Powered by Ameba-200912231149000.jpg

ツモリチサトさんの服を知って、早いもので、10数年が過ぎました。


渋谷のパルコで、イッセイミヤケ店の横に小さくショップがあったような。


星と渦巻きと三角、人型のモチーフ。圧縮ニット。刺繍満載の編み込みカーディガン。ダウンコートのキルティングが、模様になっていたり、透ける素材の重ね着セーター。必要以上に細身で長い袖。なんてことないのに着心地満点のカットソー。

動くと現れる美しいシルエットのスカート。

着ていて「見て、見てっ」誰かに見せたい服。

ただ身体を包むのではなくて、嬉しいを着てる感覚。


遊び心満載の「作品」に心惹かれました。


テレビで着ているのを、ツモリファンの番組のスタッフさんが気付いて声をかけてきて下さって、青山店はラインナップがまた違うよ、と教えて頂いたのをきっかけに、路面店に足を運ぶようになりました。


お洒落で可愛い気さくな店員さんと、お友達とお買い物してるような感じで服を選ぶ時間をいつも楽しんでいます。


随分前に、お会計をしていると、こっそり「今、ツモリさんがいらしてますよ。お会いになります?」と耳打ちされた時、あまりに突然で、アタシなんかが挨拶してどうするのよと思い「いいです、いいです。」と恥ずかしくて、遠慮したこと、ちょっと悔やんでいた私。



その想いが昨夜、やっと晴れました。



青山店にて、ツモリさんが、スタイリスト島津さんと対談する、というイベントがあり、生ツモリさんを拝見する機会を得ました。


想いが募り、前の晩から何を着ていこうか迷いまくり。
ねえ、どうするの。
いつも着てるんだから、その「大好き」や「お気に入り」を着ていけばいいのに、「一番大好き」を選べないッ。



迷ったあげく、定番タートルに、今年買ったサーカス柄のフレアスカート、10年以上前に買った発色の綺麗なグリーンの変型カーディガン。胸元にレモン色のワイルドフラワーのコサージュ。黒タイツに、ショートブーツ。紫のショートダウンを羽織って、これまたお気に入りのスパンコールの赤いキノコがポイントの森の熊柄のチェーンバッグ。

うん。
好き。



手作りクリスマスベアを手に、心臓が、普段と違うリズムで波打っているのがわかりました。



お店に向かうと、沢山の同士諸君が、まるで、ツモリチサト展覧会の動くマネキン人形が秘密の夜会に集うように、光るショーウインドウに浮かび上がって見えました。


クリスマスお菓子とシャンパンにジュース。小さな宴は、大好きなお洋服に囲まれた空間で、序曲を奏で始めました。


開始時間を過ぎた頃、するするっとツモリさんと島津さんが会場をすり抜けマイクを握って長いソファーに腰掛けました。


青山店長のOさんのオルゴールのような乾杯のメリークリスマス!とともにイベントは始まりました。


極力よそゆきの会話をしないように語られる言葉は、まるで他のテーブルから、分かりやすく覗き見をしているミーハーなファンの気分。



取り留めのない日常から、製作に携わるお話まで、夢のような時間が過ぎました。


「私は、心の温かくなる服を作りたいと思って」と話すツモリさんに、じぃ… んときました。



終了後、図々しくも、プレゼントをお渡しして、万が一と思って持参したカメラで、ツーショットを。



地に足が着かないよな私に、ツモリファンの皆さんからも声をかけて頂いて、思いがけない交流も出来ました。


皆さん、自分流に着こなしていて、可愛かったぁ。


お店からはお土産に春夏のカタログとエコバッグ、そしてツモリチサトイニシャル入りケーキを頂きました。



暗い筈の駐車場までの通りが、ぱあっと明るく見えて、他の人に聞こえちゃうかもしれないクリスマスソングをハミングしながら歩きました。



モノ創りを生業とする。
お金では計れない時間と作業。

神様から与えられた賜物を大切に。


ツモリさんが、口にしかけてつぐんだ「やりたいこと」が、見事な形で実りますように…。





熱く語ったなぁ私。



感動冷めやらぬ私です。