1月30日に「川口暴力追放決起大会」が
フレンディアで開催されました。
式典と講演がありまして
講演がとても良かったので
メモをもとに内容を紹介したいと思います。
講演と講師について
講演のテーマは
「最新各種犯罪防犯対策マニュアル」
話してくれたのは、佐々木 成三氏です。
現れたのは、その辺に居そうな兄ちゃんで
写真詐欺だと思いました(´Д`;)
元埼玉県捜査1課刑事だったそうで
初めての配属先が川口市で
川口市に住んでいたこともあり
川口市に思入れがあるそうです。
佐々木氏は刑事をしていて容疑者を調べまくった事から
犯罪には流れとキッカケ「前兆」があるのが分かったそうです。
詐欺の手口など知らせていれば犯罪を少なくできるのではないかと
今の犯罪は昔と手口が変わっていて警察だけでは止められないと
自分で自分を守る時代になったと
「犯罪防止」という言葉を抱いておこうと呼びかけています。
佐々木氏は40歳で刑事を辞めて
情報番組に出たり講演活動をしたりして
情報発信に努めているそうです。
大変立派な方だと思いました゚゚゚+.゚(´▽`人)゚+.゚
犯罪の影響について
暴力団排除条例が始まってから
暴力団の資金調達が巧妙になり
詐欺はH3年には1.5%だったのに
R3年には14%になったそうです。約10倍
特殊詐欺の被害額がR4年には370億円で
警察も行政もなんとかせねばと、なっていたけれど
R5年には440億円にもなってしまい
R6年11月末581億円にもなってしまいました。
全国で被害が出ていて都会も田舎も関係ないそうですが
埼玉県はいつもワースト5に入るそうです。
犯罪の手口について
被害者は65歳以上の方が80%になるそうです。
詐欺の手口では
固定電話に業者を装った電話があり
会話して、お金があるかどうかなど情報収集するという
予兆電話があるそうです。
この予兆電話は判明しているだけで
R5年に13万件もあったそうです。
判明していない分を含めるともっとあるのでしょう。
犯罪集団は闇リストを持っていて
選ばれた所に強盗が入ります。
選ばれるのは強盗に入りやすい地域
ご近所付き合いが希薄だとか
街灯や防犯カメラが少ない地域だそうです。
この闇リストというのは卒業アルバムであり
卒業生の名前と住所と電話番号が載っています。
これを元にネットで卒業生のプロフや近況を調べて
卒業生を装って実家に電話をかけます。
実家の家族は声や雰囲気が違っていても話す内容の
基本情報が一致すれば息子や娘と思ってしまうようです。
そして、電話で話をしていくうちに
お金を家に用意しておく約束をしてしまうそうです。
約束の日に強盗がやってきます。
プロの強盗であれば留守を狙って慎重に静かに事を運びますが
闇バイトの強盗は、リモートで指示されて動くだけの素人なので
家の人が在宅中に大きな音をたてて窓ガラスを割って侵入してきます。
素人なので一般的な防犯対策はきかず
フィルムを貼った強化ガラスでも
時間をかけて捻り切って侵入した例もあるそうです。
家の人が驚いて出てくると縛り上げて暴力をふるって
お金の在り処を言わせます。
この暴力によって死に至る場合もあります。
とても大胆で雑な犯行なので実行犯はすぐに捕まります。
しかし実行犯は何も知らず
指示を与えていた人間は捕まりません。
闇すぎる闇バイト
佐々木氏が会ったことがあるという
闇バイトで強盗致死罪を犯した22歳の青年は
何年で刑務所を出れるのか、5年くらいか?
と弁護士に質問していたそうです。
強盗致死罪は無期懲役か死刑です。
刑罰の重さも知らず、税金の滞納に悩んで
すぐにお金が入るバイトに応募したそうです。
また、別の子は
ゆうパックで荷物を受け取って
公園に居る指定の人に渡すだけで
5万円もらえる仕事を3回やったそうです。
これは犯罪にはならないと言われていたのに
1ヶ月後に警察が来て捕まったと。
無実を訴えていましたが
「知らなかった」は通用しないとして
懲役5年になったそうです。
1回5万円の仕事などロクなことがないと思いますが
最近の若い子、デジタルネィティヴ世代は
タイパとコスパを非常に重視していて
短時間で楽に稼げそうな案件を警戒しないそうです。
佐々木氏が高校で講演をした時に
「即日即金1回5万円のバイトがあったらやる人」と言ったら
全員が挙手したとか・・・
闇バイトの募集はネットにあるようで
10代の子は殆どが見たことがあるそうです。
警察はニセの身分証を作って(法解釈によって可能になった)
闇バイトに応募し潜入捜査をしたそうです。
こういった犯罪の主犯格は280名捕まったそうですが
暴力団関係者が大半だそうです。
通信技術が発達し犯罪組織の人間がお互いの顔も知らずに
犯行ができてしまい、主犯格は捕まえにくいそうです。
捕まるのは末端の何も知らないバイトで
バイトは100万円盗っていても5万円しかもらえず
使い捨てになるのです。
犯罪組織からすればノーリスクハイリターンです。
犯罪集団は手口が広まれば新手を考え出します。
オレオレ詐欺は始まってから23年でもうすっかり知れ渡ったので
最近では息子ではなく警察を装って対面で
「あなたに逮捕状が出ていますよ。
キャッシュカードが不正に使われています
確認させてください」
などと言ってくるそうです。
この場合はご丁寧に偽造の警察手帳を見せるそうです。
一般の人は警察手帳をTVや映画でチラ見している程度なので
偽物か本物か区別はつきません。
警察手帳を出されたら言うとおりにしてしまいます。
もう、どうしようってなりますが
対策も教えてくれました。
攻める防犯
偽装警察の対策には名刺をもらうのが良いそうです。
名刺がなければ、所属と名前を書いてもらうのです。
漢字が正しく書けなかったりするそうですが
その書いたもので警察署に確認を入れれば良いのです。
電話による詐欺は
迷惑電話防止機能付きの電話にすると良いそうで
これは電話をかけた相手に最初に音声で
防犯のために録音すると宣言するのです。
会話が始まってから「怪しい」と思ったら
その電話の録音をほかの人に電話で流すことができて
相談が可能になるそうです。
因みに「#9110」にかけると
警察の相談窓口に繋がるそうです。
この迷惑電話防止機能の電話にすると
営業の電話なども減って全体的に電話の回数が減るそうです。
ε=(・д・`*)ハァ…
選挙の時に電話かける時代はもう終焉ですな・・・
強盗対策には
映画「ホームアローン2」が参考になるそうで
子どもが泥棒を撃退するのに
人形の影を使って大人数で
パーティーをしているのを装ったり
TVドラマを大きな音で流して
マフィアの声で威嚇したりしていました。
このように
犯罪者を威嚇するというのが大事だそうです。
まさに「攻める防犯」
防犯カメラもただ録画するだけではダメで
いきなり光ったり、警報音を出したり
侵入者があるとスマホに知らせが入り
スマホに向かって「コラッ」と怒鳴れば
その声が外に流れるなど
色んな機能付きの防犯カメラが出ているそうです。
「コラッ」の一言で強盗が
一目散に逃げ去った事例もあるそうです。
ε=(・д・`*)ハァ…
新聞配達とかやりにくくなるな~~
行動提起
佐々木氏によると
特殊詐欺は思い込みから来るそうで
高齢者ほど思い込みが強くて頑固だそうです。
物事を見極める力のいる時代です。
アナログの時代を経てきた人たちの判断力が
デジタルの時代に必要だそうです。
コミュニティは同じ価値観の人ばかりではダメで
コミュニティに若者と中高年が入って
警察は指示役になって
「防犯組織川口」を作ろう!と提案されました。
これで講演は幕を閉じました。
最初は暗澹たる気持ちにもなりましたが
最後は明るく前向きになり
私も「防犯組織川口」に入りたいと思いました。