6月17日(火)の15時から市役所本庁舎の委員会室で
「きじばと」廃止についての懇談会が開かれました。
その様子をメモを元に書いていこうと思います。
これを読むと「きじばと」廃止がどんなに問題かが分かります。
参加者は
「きじばと」の利用者さんのご家族と
複数の特別支援学校の校長先生、進路指導の先生と
事業所の方々
その他、市民の方々数名
議員は4会派8人
新風会、青嵐会、共産党、維新の会
全部の会派に声をかけたそうですが
自民党、公明党の議員は来ていませんでした。
思った以上に大勢の方が来られて
委員会室はいっぱいになっていました。
40人くらい居たような気がします。
最初にご家族の方から
一人づつ、ご意見を言ってもらいました。
(本文と文字を色分けします。個人が特定できない形で書きます。)
6月9日の説明会では
廃止はするけど心配しないでくれ
必ず新しい施設に入れるようにするから
と役所の人に言われたが
そういうものじゃない。
30台になってようやく安定したのに
子が安定しないと親も安定しない。
市は空いている所に入れるといった感じ。
市にいじめられている気がした。
この年になってこんなヒドイ事があるなんて
きじばとは不祥事もいじめもなくうまくいっている。
血が通っている。それを廃止されたらイチからやり直し。
廃止の理由が民間で十分できるから民間に託すということらしいが
障害者はなれるのが大変。そのまま継続できないのか?
何かしら継続案は浮かばないのか?
慣れないと夜も眠れない。
簡単に健常児の転校みたいに言わないで欲しい。
期間をもっとながく取れないのか?
廃止の紙切れ一枚来て、すぐに電話したら職員さんも分からないと。
何が起こっているのか分からずに、あちこちに電話した。
6月9日の説明会では資料一つ出さずに「大丈夫 大丈夫」って
突き落とされた思いがした。
とても寂しい。軽視されている。一生懸命生きているのに。
ほかの施設にも世話になっていて
今の状態を崩すともう見られませんと言われそう。
継続して欲しい。
「きじばと」に入れるのに
学校に障害児の居場所リストがあって、いっぱい見学に行って
「きじばと」も3回見学に行った。
市が運営しているから潰れない、安定している。と安心していた。
施設を決めるまでに何回も何回も面接、見学。
市役所がくれたリストは何人空いているかしか出ていない。
何時からやっているか、どんな仕事をしているか分からない。
20年前に学校を卒業した人がここから新しい所を見つけるなんてできない。
通路を歩く練習を3年やってきた。
空きがあるからって行けない。
「きじばと」は指導員の人が家族の一員のように接してくれて
一緒に子育てしてくれている。だからやってこれた。
「きじばと」廃止は絶望。
子どもと一緒に死のうかというくらいの気持ち。
ライングループで「きじばと」がなくなると情報が来て
心臓がドキドキして なんでー??って・・
子どもはトイレに「きじばと」の先生が付き添ってくれて
最初はできなかったのが、自分で「トイレに行きたい」と
言えるようになるまでに成長した。
時間ができたので仕事に就けた。
「きじばと」は寄り添ってくれて
子どもだけじゃなく親のことも見てくれて
「大丈夫ですか?無理しないで」って言ってくれる。
一人で新しい所に行くの、慣れるか不安。
毎日イキイキと楽しそうに行って帰ってくる娘に安心して
とても嬉しくて・・
母が2回入院していて今後もそういうことがあるかもしれない
それでも「きじばと」がフォローしてくれて迅速に動いてくれて助かった。
昨日、娘が送迎から帰ってきた時「楽しかった」と言ってくれた。
「きじばと」を子どもから奪ってはいけないと思う。
「廃止」の紙切れ一枚意外に何もない。
「廃止」の明確な理由が書いていない。
こんな裏切りみたいなことを川口市が平気でやるのか?
なんで廃止しないといけないのか?
民間充実 騙しだ。逃げ口上だ。
こんなことを許したら中核市として成り立たない。
ハッキリとした廃止の理由が分からないと納得いかない。
そして
議員3人が意見のようなものを言って
まるまる全員引き受ける所があるならまだしも
「廃止」が目に付く「地域移行」と言えなかったのか。
廃止が今年度内というのはないだろうと、
せめてもう1年かけてと20日に開かれる
常任委員会に修正案を提出するつもりである。
過半数超えれば通る。
過半数越すのは難しい。
川口市で市長提出条例を覆すのは難しい。
そこから議員とご家族の質疑応答になりました。
Q1
説明会にはいけなかったが、令和3年から話が始まっていたとか。
。
A1
令和3年度の「川口市外郭団体あり方検討委員会」で
事業団の今後を話しあったと。
市民の方も入った評価委員会で話し合われたそう。
Q2
廃止を覆せないのなら2年3年「きじばと」を見ていただけないか?
A2
それをやるための修正案を出す。
次に特別支援学校の先生方の話になりました。
下半期は学校の卒業する子の進路を決める時期。
卒業生は一般企業に行く子もいる。
「きじばと」の行き先困難。
私たちも生徒を社会にキチンとつなげたい。
3年生も2年生も4回の実習が同じ頃
約100人いる。
「きじばと」卒業生(教育12年間積み重ねる)
行った先で今までの交流がなくなってしまう。
なかなか環境になじめない人は次に移れない、
在宅になってしまうことも考えられる。
今、在学している子は川口市在住の子が居て、川口市の施設を利用希望している。
高等部の1年の時から卒業後進路考えている。
積み重ねてきたものがゼロからスタートしてって言われることになる。
保護者に説明できない。
川口市の担当者に説明してもらいたい。
どこで生きるか?という問題。
突然、自分たちの人生や生活を壊されてしまう。
3年生が進路を決める時期。すぐに決まるわけではない。
川口市の事業所、関わってくれる人のアドバイスを保護者が聞く。
一人一人違う。
生まれる前から関わって、進路を考えていく。
答えのないもの。小、中、高と色んな経験をする。
健康面は配慮が要る。
医療ケアのいる子がけっこう居る。年々増えている。
内容も変わってきている。
自動発達支援の子も居る。情報が不足している。
医療ケアの要る子の行き場所は限られている。
在宅か遠方になりかねない。
学校には何1つ情報が来なかった。保護者から聞いて知った。
配慮が足りない。
ここで議員と先生方の質疑応答になりました。
Q1
県教委から情報共有は無かったのか?
A1
今まで無い。
Q2
県立校が川口市にあるけれど連絡網はないのか?
A2
「戸田かけはし」が移った時、川口市の子と連携していけるのか?と
心配していた。今、その心配が起こってしまった。
Q3
ある所に2つのニーズが重なると、優先順位はどうなるのか?
次に事業所、法人の方々からの話になりました。
施設連絡会で話を伺った。廃止は決定として議会で通すので、と話された。
100人以上の数を民間で受け入れられるのか?というと
ちょっと厳しいと思う。
目的(予算削減?)予算がどの程度厳しいのか?
利用者、職員両方バラバラにならないようにできないか?と訊いたら
建物の按分が難しいと言われた。
それならフロアで分ければいいと思う。
毎日来た人数で一定員として数えるので登録者数はもっと居るもの。
「きじばと」は国の補助金を受ける余力がある。
「きじばと」は黒字事業じゃないか?
数年かければ色んなアイデアが出そう。
うまくやれば「きじばと」は廃止しなくても良いのでは?
今は1日150%でも大丈夫。定員超えても大丈夫。
事業団が腹を括ればできるのに。
重度心身障害など医療ケアの人たちの受け入れ先は本当にない。
教祖行動障害は生まれつきの障害ではない。無理解、無配慮でなる。
14年、15年かけて落ち着いてきたって話。
そういう人は建物や人が代わると自傷、他害になる。
本人は自分の居場所がないと思ってしまう。保護者も悩む。
落ち着いた生活を取り戻すのにすごく時間がかかる。
支援できる職員も限られている。市、県で支援して増やそうとしている。
落ち着く場所をどうやってみつけられるのか?
基本的には社会福祉事業団の解体縮小が目的。
全国的に見れば事業団の存在は、もういいよねって。
川口市は、よく残っている方。
特養をなんとかしたい。B型事業所も移したい。でも進め方が乱暴。
指定管理料がかかっているから辞めたいなんて乱暴な話。
事業団が独立すればいい。
長い時間を費やしてできた繋がりは非常に大事。
グループ単位で移転する方法を考えるのも一つ。
民間に事業継承してくれる所を公募する。
実際の利用率を数字的に把握すること。
空いているから受け入れる。というのはない。
障害に対してスキルがあるかどうか。
どこまで市は掴んでいるのか?
株式会社がやっている所は、やることが限定している事が多い。
弁当作るだけとか。
マッチングする所を探すのは容易ではない。
半年でできるワケがない。1年2年かかって当たり前。
ここで特別支援学校の先生が言いました。
一人の在宅者を出さない。という川口市の方針により
「きじばと」に入れた。「きじばと」のような施設は必要。
そして纏めに入りました。
(↑保健医療・子ども家庭支援等福祉対策特別委員会の資料)
一人一人の尊重が足りない。
「かたまり」は大事。バラバラにする必要性はない。
半年で廃止は一人一人の人生を軽視されている。
意思決定を重んじる。
一人一人の市民の利益になっているか?
合理的配慮の説明ができているか?
障害者は物じゃない。マッチングがある。
決まる人は決まるが、決まらない人はタライ回しになる。
親子心中したくなる。
「わかゆり学園」に1年半かけるなら「きじばと」には3年かけよ。
受け入れ可能人数を調べないと意味がない。
どこも職員欠員になっている。
「きじばと」と「戸田かけはし」がブッキングしたら
どうするのか?ルールが決まっていない。
鳩ヶ谷地域は施設が少なくなりすぎる。
「きじばと」を無くす意味がない。
事業団が腹をくくって「指定管理料要らない」「あと3年やる」と言えばいい。
入所施設「はれ」は強度行動障害の人のかたまり施設だが
「川口太陽」から30人一緒に移転して職員も一緒だったからうまくいった。
移転した日の夜、阿鼻叫喚になるかと思っていたら全然そんなことはなく
みんなニコニコしていて穏やかで静かな夜になっていた。
最後に市民の方から
修正案を出すなら専門家の知恵も借りて欲しい
と声があり議員が答えました。
修正案といっても
令和8年度を10年度にするくらい。
川口市議会の状況から言って
それ以上望むと動かない。
懇談は時間が来て終了しました。
この後
市長へ当事者の家族から手紙を出そう。ということになり
翌日の18日(水)に
新井たかね元市議と市民団体の方々と有志のお母さんにより
早速実行されました。
市長は一つ一つの手紙を全部読んだそうです。
19日(木)には
新井たかね元市議により
市長に出した手紙と同じものを
川口市議会の各会派の団長と議長、副議長、常任委員にも
渡されました。
そして
20日(金)福祉保健常任委員会が開かれました。
共産党からは板橋議員が反対討論をしてくれました。
そして青嵐会から条例への修正案が提出されましたが
これは、「きじばと」の廃止を1年延期する内容でした。
1年延期だけでは解決にならないので
共産党は修正案に賛同しませんでした。
福祉保健常任委員会では
修正案への賛成は青嵐会だけでした。
6月議会の最終日6月25日(水)に
反対と賛成の討論が行われ採決があります。