最近、情緒が不安定で、何もかもが上手くいっていないような、元気のない落ち込む日々が続いていた。
もうすべてが嫌になっちゃうくらい、すべてを投げ出して、逃げ出して、どこか遠くへ行ってしまいたいような、そんな衝動に駆られていた。
ちょっとしたことにイライラして、ちょっとしたことで泣けてきて、自分の感情をコントロールできずに、どうしたらいいのか分からず悶々とする毎日。

そんな中で、分かりやすい贈り物が届く。

近所一帯に漂うジャスミンの香り。
子供の頃、七夕になると香っていた遠い記憶と結びつく。
何度も続く数字、7770、600、00、7700。

夕暮れの帰り道で見た彩雲。
自分では見つけられない四葉のクローバー。
舞い降りてきた鳶の羽根。

うん、分かってる。
ありがとう。
きっと今が正念場なんだと思う。
あともう少し。
 

気力も活力も失くしたある日の朝のこと。

共に働くチーム(職場)のキャプテン(社長)と二人で話をしていた。
二人で開店前の店のカウンターに仲良く並んで腰掛け、それぞれの作業をしながら、この忙しい毎日について淡々と言葉を交わしていた。
うちのキャプテンはとてもタフだ。もしくは、ど天然のどちらかだ。

「キャプテンは多忙な毎日に疲れてないですか」と尋ねると、
「疲れないよ。呼吸するように仕事することにしているからね」と一言。


なんということだろうか。
私は目を丸くした。さすがうちのキャプテンだ。
 

「でも仕事とか関係なく、生きているだけで疲れませんか」と問うと、こう続けた。
「疲れないよ。生きることは喜びだよ」

なんと、なんということだろうか。
ちょっと感動した。

私はその言葉を確かめるように
「もう一度言ってください」と促したが
「嫌だよ。そんな照れくさいこと何回も言えない」と、躱(かわ)された。

「生きることは喜び」。
大好きなターシャテューダーもそんなようなことを言っていた。
当たり前のように思っていたけれど、今の自分からは遠く離れていたように思う。
キャプテンは、同じことを二度は言ってはくれなかったけど、私は余韻を噛み締めていた。

そうだ。
「生きることは喜び」なのだ。

 

また光が差してきた。

 

 

 

写真はただ、食材を調達しに行くだけなのに、インドの服でドレスアップして人生を楽しんでいるところ。

光が眩しくて、目がしょぼくれているけど。

 

2020.05.18 16:10:47