前回のレポートからだいぶ間が空いてしまいましたが、欧州ツアー・ドイツ公演当日、本番~打ち上げの模様をお伝えします。

 

 

 

リハーサルに臨む友川さん。会場はこぢんまりとしつつ、妙に雰囲気のある、古く美しいライブハウスでした。
ウクライナ公演に続き、主催のJoiさんとも何曲かセッションすることに。普段は10分程度でリハを終えてしまう(=前打ち上げに全力を注ぐため)友川さんですが、この日は実に慎重に音&テンション作りに取り組んでいました。

 

 

 

 

 

 

 

共演の方の演奏が終わり、いよいよ友川さんの出番です。PM8時を過ぎてもまだまだ外は明るく、カーテンの隙間からは陽光が射しています。しかし、友川さんがステージに上がった瞬間、会場は一気に「夜」の雰囲気に。白夜をも真っ黒に染める、声と地団太。

 

 

 

 

 

 

 

MCがない分、友川さん自身と、オーディエンスの緊張感がひしひしと伝わってきます。曲間にしきりに目薬をさす友川さん。「『ダンケ』ぐらいしかしゃべれないからさ。とりあえずいろんな変な動き、しておかなきゃと思って」と後で言ってました。

 

 

 

 

 

 

Joiさんからのリクエストで、日本では滅多にやらない「問うなれば」もセットリストに。歌詞カードがなかったため、現地でyoutubeを観ながら急遽書き起こしました。

 

 

 

 

 

 

約1時間半にわたる熱唱。締めは「生きてるって言ってみろ」。友川さんが曲名を告げた瞬間、会場がざわめき立ち、立ち上がるお客さんも。やはりというか、この曲は反応がそれまでとちょっと違いました。

 

 

 

 

 

 

 

スタンディングオベーションを扇動していたのはやはりリオネルさんでした。まさに孫を応援する運動会のおばあちゃん状態。何度も「トモカ~ワ~!!」と叫んでらっしゃいました。

 

 

 

 

 

 

 

終演後のサイン会。ひとりひとり名前を聞いてサインし、写真撮影に応じる友川さん。日本語を話す方もチラホラいて、「ま、遂に私も外タレということでひとつ」とはにかむ友川さん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

欧州一の友川コレクター=リオネルさんが持ち込んだ廃盤LPを含む十数点の品々に1点ずつ丁寧にサインする友川さん。「これだけ持って来られると、いくら無職とはいえ邪険には扱えないわな」と嬉しそうでした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして待ちに待った打ち上げ。早速ビールをガブ飲みする友川さん。JoiさんとStefanさんがお手製の煮込み料理を振舞ってくれました。カレー風味の効いた優しい味の豆料理。Joiさんいわく「ママの味」とのことでしたが、これがまたビールによく合う。
クラフトワークの「Radio-Activity」を引き合いに福島原発事故について友川さんに質問するお兄さん、ビエルマンと友川さんが似てると熱弁するお父さんなど、お客さんたちも交え、和気藹々と「明るい夜」を楽しみました。

 

 

 

 

 

 

Joiさんの奥さんも登場。友川さんは「少女だね」と言ってました。

 

 

 

 

 

 

友川さんの大ファンで、日本映画史に造詣が深く、日本映画を紹介するブロガーでもあるというパブロさん。独特のしゃがれ声でしきりに友川さんに話しかけます。日本語も堪能で、「大河内傳次郎」「月形龍之介」「勝新太郎」など、日本の名優を並べ立てて日本映画愛を熱く語る21歳に、友川さんも「アナタ何者!?」と興味津々。

 

 

 

 

 

 

酔っ払った勢いなのか、ライブの興奮が蘇ったのか、やがて「ワタシハ勝新デス」「ガハハハー」「クソーッ」と野太い声で咆哮するパブロさん。友川さんはしきりにタバコを吸わせて黙らせようとしますが、パブロさんの饒舌は止まりません。そのやたけたなテンションに、「外国に来るとね、いろんな目に遭うんです」と苦笑いする友川さん。

 

 

 

 

 

 

他方、やけに静かだなーと思ったら室内でサッカーゲームに興じていたリオネルさん。どんなときもマイペースです。

 

 

 

 

 

 

ようやく辺りも暗くなり、そろそろお開き。Joiさんに感謝の言葉を述べつつ、「もう一本ビールを」と丁重に所望する友川さん。

 

 

 

 

 

 

そしてライブハウスに戻っての二次会。ここでパブロさんから衝撃の事実が明かされました。

「私のお父さんのお父さんのお父さん、ゲーテです」

「えぇっ!」と仰天し絶句する一同。
やがて、「みなさん、これからは言葉遣いに気をつけるように」とスタッフに指示を出す友川さん。

事の真相は、結局よくわかりませんでした。

 

 

 

 

 

 

就寝前に定番の一服。「いやぁ~、非常に疲れたけど、楽しかったよ」「まぁいろんなことあるよな」「しかしウクライナは美人が多かったな」「ケルンの美術館は実に良かったな」「ゲーテの話は嘘っぽいな」「早く納豆ご飯が食べたいよな」「塩辛も食べたいな」「いや、まずは寿司だな」「そばもいいな」「あ、らっきょうも漬けなきゃな」と友川さんは徐々に「おかえりモード」に。すでに頭の中は帰国後(の食)のことでいっぱいのようでした。

 

 

 

 

 

 

というわけで怒涛のごとく過ぎ去った5泊7日の欧州ツアー。7日間で8回飛行機を乗り換える強行スケジュールもなんとか無事に乗り切りました。
道中秘話のアレコレは今後の友川さんのライブMCでも存分に語られることでしょう。ぜひライブに足を運んでツアーの余話にも耳を傾けてみてください。

そして旅の過酷さ(?)を象徴するように、帰途につく友川さんの「TOMO」印のキャリーケースは無残にも「TOM」印に成り果てていたのでした。

 

 

友川カズキの欧州遠征便り「完」