運動会 | にじいろパレット*スタッフNのブログ

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不登校経験のある子どもを持つ母のブログです。
恵那市で生きづらさを抱えたお子さんの居場所づくり活動や親の会を行っています。

28日、土曜日は小学校の運動会でした。
 
「運動会」
 
1年生の時は、何事もなく小学校初めての運動会を緊張しながらも参加できていました。
翌年から不登校になるなんて、思ってもいませんでした。
 
2年生の時。すでに不登校傾向にあったので、かなり無理をして参加しました。
朝、参加を嫌がる息子を引っ張って教室へ。担任に引き渡しました。
1日みんなと一緒にトラブルもなく参加できました。
でも、あの日グランドから私の方を見た息子の目は「お母さん、助けて」と言っていたように感じて、
今でもあのときの光景は忘れられません。
あのときの私に、息子の気持ちを理解し、「運動会に参加させない」という決断をする勇気があったなら…。と、思います。
でも、あのときはそれができませんでした。
この運動会の後、完全不登校になりました。
 
3年生。
運動会には参加しませんでした。
当時6年生の姉の応援のために家族と一緒に保護者席で過ごしました。
 
4年生。
数日前の総練習を見学し、運動会に参加しい気持ちが強くなり、練習なしで参加できる種目だけ参加しました。後半は保護者席に戻ってきていました。
前日に並ぶ場所を確認するために、担任の先生と一緒に体操服姿でみんなの中に入っていく息子の後ろ姿は、今でもはっきり覚えています。
 
5年生。
運動会の練習にも参加できました。開閉開式と応援合戦以外の種目に出ることができました。
係の仕事もできました。1日中、相談員の先生と一緒に運動会に参加できました。
5.6年生の種目、組み立て体操ではペアの子が休んでしまって、急きょ昼休みに動きを変更することになるというハプニングにも対応できました。立派な姿を見ることができました。
 
そして、今年、小学校最後の運動会。
私は自分の勤務校の運動会と重なってしまい当日は応援に行けなかったのですが、
入場行進から開会式とみんなと一緒に参加している姿をビデオで見せてもらいました。
相談員の先生も都合が悪くてついていてもらえない状況でしたが、自分で1日行動できたようです。
緊張と不安からか前日には目が痛くなり、心配しましたがなんとか乗り越えました。
 
「運動会」を思い起こすと、息子とともに苦しんできた足跡がしっかり残っています。
 
息子は運動が好きで、運動会は楽しみな行事のひとつです。
リレーも組み立て体操も好きです。やってみたかったんです。
どちらも1人ではできない種目です。
学校は無理して行かなくても…。と思いますが、息子がやりたいと思っていることには、今の社会では学校へ行かないとできないこともたくさんあります。
 
完全不登校になってから4年が経ちます。
この4年の間に息子は成長したし、エネルギーも貯まってきました。
息子も成長しましたが、何よりも私たち親が1人の人間として自分の生き方や価値観を見つめなおすことができましたと思っています。「自分らしく生きる」ということを子ども達に教えてもらいました。
 
息子は学校へは行けるようになったけれど、まだ教室でみんなと一緒には活動することができない「自分」を認め、そんな「自分」でも学校生活の中でできそうなことをやってみようとする姿が出てきたことをうれしく思っています。
 
それには、こういうタイプの息子を理解し、受け入れてくださる先生方と仲間の存在と、相談室という学校内でエネルギーを充電できる場所があることが大きいと思っています。
不登校になった当初は、なかなか学校や先生方の理解が得られず、学校内に居場所もなく、不信感でいっぱいでしたが、今では感謝の気持ちでいっぱいです。
 
長くなってしまいました。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。