京都・倒産編はこれで最終回。

最終回は、銀行員と事業者金融業者社員との意識のズレについて。

 

私は、事業者金融業者に4年、銀行に17年ほどお世話になりました。

同じ融資業務でも、職員の意識にはかなりギャップがありました。

 

事業者金融業者にいたころは、

取引先の多くは「今日資金がないと倒産する」という企業。

銀行にいたころの取引先の多くは、そうではない企業。

 

銀行に入行して、京都支店に配属されたころ、

先輩社員に言われた事が、今でも脳裏に焼き付いています。

 

「そんな高い金利で借りてやって行ける訳ないやん」

「そんな延命措置、意味ある?」

 

言いたい事は分かる。

でもね・・・。

 

そんな高い金利で借りる会社にも従業員がいて、その従業員には家族もいる。

たとえ延命措置であっても、延命措置をしている間に従業員さんは他の仕事を

探す事も出来る。

この延命措置は意味のない延命措置なんだろうか?

 

勿論、貸す方はそれでは困るんですが・・・。

 

あくまで、その延命措置が無意味かどうか、という視点だけで考えると

決して無意味だとは思わないし、無意味だと思えなかった・・・。

そういう企業を沢山見てきたので・・・。

 

「そもそも、銀行はそんなリスク負いますか?」

「負わないでしょ??負うノウハウもないでしょ???」

 

銀行が出来ない事、やらない事を事業者金融業者はやっている訳で、

銀行(員)に小馬鹿にされるのが腹立たしかった・・・。

 

こんな気持ちになった私ですが、

後に衝撃的な話を耳にすることになります。

 

それは、次に異動するダイレクトバンキングセンターでの出来後でした。

 

(つづく)