オーストラリア旅行記ゴールドコースト冬⑨ | ともみと髭マンとガガ

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25、セカンドビザ

   あっすんが、ファームへ旅立つ日の朝。

   この日に捨てよう、と二人で約束していた私達のワインボトル コレクションを記念撮影した。


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   ワーキングホリデーのセカンドビザを取得したいなら、政府指定の農場(ファーム)などで丸々三ヶ月(88日間) 従事することが条件となる。

   セカンドビザを申請し、申請が通ればもう一年間滞在できる。

   ただしファーストビザと同じく、申請時に31歳になっていないことが条件である。(2010年の話→2018年追記:年齢制限引き上げられています)


   私はもうすぐ誕生日を迎え32歳になるから、どのみちセカンドビザは申請出来ない。

   あっすんは、語学学校の友人と車でラウンドしながらファームへ行く予定だという。

   ジョンハウス前の道で、車の窓から大きく手を振るあっすんを、私も力いっぱい手を振りながら見送った。

   あっすんとまた会えるのは、早くて3ヶ月後だ。

   同じ時期にオーストラリア入りした友達は、やはりこの時期に次々とファームへ旅立つ予定である。

   その話しを聞くたびに、もう一年早く来れば良かったかな…なんて思ったりして、それでも歳を重ねた今を後悔したことは無いのだけれど。




   あっすんの居ないシェアハウスに戻ったその夜、リビングの妙な静けさと、使い人の無い暗闇のキッチンに少し鳥肌が立った。

   いつもなら、帰ってくると大抵テレビの声が流れていてキッチンからは何か良い香りが漂っていたし。

   あっすんは取り留めもなく今日の出来事とか話し始めて、庭で収穫して作ったパッションフルーツジャムが思いのほか酸っぱくなったとか、スコーンが前より上手く焼けるようになったとか…。

   私はシャワーのあといつものソファで軽くご飯を済ませると絵を描き始める、その斜め向かいのソファにはあっすんが居てやはり好きなことをしている。




   そんな昨日までの日常が嘘みたいに、しーんと静まり返っていた。

   いったい何年ぶりだろうか、暗闇にとても怯えて、トイレに行くのを一晩中ガマンしたのは。

つづく




詳細&お申込み方法は上記リンクより

ご確認をおねがいいたします。