20歳で名古屋のアマチュアプロレス団体に入門いたしました。

 

先日の水曜カレープロレスにてタッグを組ませて頂いたスペルタイラ選手と対戦させて頂きました

やっちゃえ7選手は自分が入門した時点ですでに団体のスター選手候補になっており、

選手として活躍されておりました。

 

格闘技経験もスポーツ経験もろくに無かった自分は

前回り受け身だけに半年も費やすなど、活躍している選手と比べたら雲泥の差がある状態でした。

 

あの時の光景を思い出すと、こうして今、かつては雲の上の存在だと思っていた選手達と共に試合が出来るという事に感銘を受けています。

 

 

タイラ選手の当時の印象としてはマッチメイカー、団体の代表に信頼されている選手でした。

 

新人がデビューする時、マッチメイカーとしては団体内でも特に信頼出来る選手にデビュー戦の相手を任せるのです。

 

お互いデビュー戦同士でシングルマッチを行う事もプロレス界では時々あります。

 

これもデビュー戦の両選手がどちらも代表から信頼される存在でなければ組まれる事はないかと思います。

 

そしてデビュー戦の相手を任される程に信頼されていた選手がタイラさんでした。

 

私が入門してから最初の大会の時、第一試合は新人のデビュー戦でした。

 

そのデビュー戦の相手をされていたのがタイラさんだったのです。

 

タイラさんがメインの試合に出たり、後半の試合に出るようになると、

 

次にデビュー戦の相手をよく任せられていたのがSHIGERU選手、

 

当時自分は20歳でしたがSHIGERU選手はまだ高校生でした。

 

団体内でも1番練習していたであろう本当にプロレスが好きで団体のパンフレットに書かれていたキャッチフレーズが

「3度の飯よりプロレスが好き」本当に見ていてそう思う程にプロレスが大好きなんだと感じとれました。

 

練習はスポーツセンターの柔道場で午後6時30分頃から8時30分まで

(仕事の都合で7時頃に来る方も多かったです)

 

5時に仕事を終えて四日市から電車で向かうと6時30分ギリギリに到着していました。

 

水曜日が練習日でしたが水曜に休みが取る事が出来たある日、早めに行って練習しようと

1時間以上前に練習場に行くと、SHIGERU選手はすでに1人で練習をしていた。

 

これは代表から信頼されるのも当然といった感じがしました。

 

新人のデビュー戦の相手を多く務め、若手選手の壁として若手選手を育てるのに大きく貢献されていました。

 

これもよほど代表から信頼されてないと任される事の無いポジションです。

 

そしてその数年後、私は代表との話合いの上で他団体への移籍が決まりました。

 

まだデビューしていない状態で移籍となりましたが

移籍先のNWDという団体でデビューを目指す事となりました。

 

NWDで代表から信頼されていた選手がユーエングサミーさん(現在は引退)

私のデビュー戦もサミーさんに相手をして頂きました。

 

その後も多くのデビュー戦の相手をされていたのでNWDでは屈指の信頼されていた選手でした。

 

そんな中、1999年12月にデビューし、24年の現役生活を送って来た私ですが、

 

「たった1度だけ」 デビュー戦の相手を任された事がありました。

 

自分は代表から信頼された選手ではありませんでした。

 

デビュー戦の相手を任せるには不十分、適任では無い。

 

それなのに何故自分にその役が回って来た???

 

普通の新人であれば、まず自分がデビュー戦の相手に任せられる事は無いであろう。

 

しかし自分が任せられた相手が「マンモス半田」だった。

 

普通の新人ではなかった為、自分のような者にその役が回って来ました。

 

 

とにかく破天荒な何をやらかすか解らない新人なので、

特異なキャラクターを持つ長谷川智也にデビュー戦の相手を任せてみたい!

 

すったもんだの話合いの末、代表の思惑も解ったので、おそらく最初で最後になるであろう、

デビュー戦の相手を務める事になりました。

 

マスクを被って別キャラでの対戦とはなりましたが

とにかく人生初のデビュー戦の相手を無事?に終えました。

 

当時は代表に問い詰めたりしましたよ

 

「デビュー戦の相手が俺でいいんですか?」

 

「俺にデビュー戦の相手を任せて大丈夫なんですか??」

 

かなり問い詰めましたけど

 

「長谷川智也だからいいんだ!」

 

「とにかくマンモスのデビュー戦は長谷川智也に任せたい!」

 

代表の熱意に負けて、俺でいいのだろうか?との思いを吹っ切って挑みました。

 

 

代表が個人的に見たかっただけなんだろうな~とも思いつつも

代表が見たい!と熱望するカードを組むのもマッチメイカーとしては必要な要素なんだろうな~と思いました。

 

しかしそれが自己満足の枠の中で終わってしまう危険性もあるのでよほどの冒険心が無いと出来ないのかもしれません。

 

プレッシャーもありましたが、デビュー戦の相手をするというのもいい経験になったのは確かです。

 

改めて考えて、デビュー戦の相手をする事も、2度目はもうないだろうなと思います。

 

まず適任ではない。

 

任せられる事はまずないでしょう。

 

 

そんなマンモス半田の引退が7月28日に決定しました。

 

デビュー戦の相手をした私にとっては寂しい限りです。

 

 

私が唯一デビュー戦の相手を務めた選手です。

 

最後はいい形で盛大に送り出してあげたいです。

 

マンモス半田引退

愛プロレス博2024

 

よろしくお願いします。