会社帰り、久しぶりにギンレイへ
「潜水服は蝶の夢を見る 」 を観てきました。
この映画、公開された時からずっと気になっていた映画。
ギンレイで上映されるのを知って、絶対に観に行こうと思っていたの。
思ったとおり、イイ映画でした
主人公のジャンは42歳という若さで、身体全体の自由を
奪われてしまう、“ロックト・イン・シンドローム(閉じ込め症候群)”という
難病にかかってしまうお話
全身の中で唯一動く左目の瞬きだけを動かし、
綴った自伝を映画化したもの。 実話です
ロックト・イン・シンドロームとは、意識は鮮明なのに、
身体が全く動かないためまるで重い潜水服を着させられて
いるかのような状態。
ここから、このタイトルになっているみたい。
“蝶”は、体は動かなくても自由に舞う蝶の思考や
想像力を意味するみたい。
左目の瞬きでコミュニケーションをとる方法を身につけ、
自伝を書き綴ったといいます。
なんと20万回の瞬きで綴ったというから驚きです。
言語療法士がフランス語で使用頻度の高い順にアルファベットを
読み上げて、ジャンが、それに対し該当した単語に「はい」は1回、
「いいえ」は2回の瞬きで答え、それを綴って書きとめていくという方法。
書きとめていくほうは本当に根気がいる作業だったと思うな。
私にはこんな作業、とても努められないなぁ。
こんな状況に、もしも自分が陥ったらどうするのだろうかと考がえてみた。
ジャンのように、こんなふうに生きられるだろうかと。
厳しい運命なのに、彼はユーモアを失なっていないのが、
とても良かったし、本当にステキだったな。
「自分の身に大きな悲劇が降り掛からない限り、人は自分の本質を
見つける事をできないのだろうか」と自問自答するジャン。
とても考えされられました。
彼は自伝が出版されて数日後に亡くなってしまうけれど、
映画を観た後、なぜか爽やか気持ちだったのは、
ジャンが自伝を書き上げをやり遂げたからだと思う。
自伝を書きあげることが、いかに彼の生きがいとなっていたかが
伝わってきた作品でもあるし、
人間の可能性のすごさをも、しらしめる傑作だと思う。
誰もがいつかは死を迎えるけれど、もっと人生を大切に
生きていきたいと思わされた作品でした。