なぜだ!? | ともげん伝説

なぜだ!?

少し前俺は電車に乗っていた。
左右に開く扉の右扉前辺りの、つり革にぶら下がり立っていた。
どこかの駅で、その扉の反対側。
俺が背を向けている方の扉が開き、後ろから子供の声が聞こえる。
おばあちゃんと3才ぐらいの男の子だった。
おばあちゃんの背中を追いかけるよるな形で「ねぇ!ばぁばぁ!見たい見たい!外見たい!」と勢いよく入ってきた。
するとその子より前にいたばぁばぁが、「はいはい!こっちこっち」とその子を扉の前に行かせようとした時、俺は上からちっさいボクを見下ろした。
そして目が合った途端に、その子はピタッ!と動きを止め、じーっとサングラスの俺を見ている。
なんだなんだ?
そしてばぁはぁが、「こっちよ!」とその子の手を引っ張るが 、行こうとしない。
まだ止まったまま俺を見てる。
もしかして怖がってるのかな?と思い、サングラスをしてる俺は、頬をクッと上に上げ、唇の両端を引き上げたような表情で微笑みかけた。
その途端「ウワーン!」と言って泣き始めた。
えっ?え?なになに?
ごめんごめんと思ったけど、なぜかごめんねと言えず、スッと扉の外の景色に視線を向けた。
ばぁはぁは、2人の目が合っていた事には気づいておらず、突然泣き出して困っていた。

前から言ってるが、やたらに子供にジッと見られる傾向がある。
でも泣かれたのは始めてだ!
子供にしか見えないなんかが出てるのか?
これで4回目だ!
なぜだ?