4期 花房 徹  | 桐朋学園芸術短期大学芸術科演劇専攻         同窓会

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桐朋学園演劇科同窓会のページです。

会員皆さんの近況、公演情報等およせください。

花房 徹 


■演劇科の思い出

一番思い出すのは公演のことですね。
一つは1971年6月のブレヒト作千田是也演出「セチュアンの善人」のワン・スン役。
最初は三期の中山廣道君の役で、僕はもっと小さい役立ったんだけど、千田先生が僕も抜擢して下さって、中山君とのダブルキャストになったんだ。
千田先生の演出が的確で凄く勉強になったよ。
それと1972年1月の安部ゼミの紀伊国屋ホールでのH・メートル作渡辺浩子演出「あざみの花咲くころ」のおし(口の利けない)の役、これはね唯一科白のない役でね。
当時先輩の三期の連中には科白がない役はかわいそうだって、後輩の僕に回ってきたんだけど。
この時の演技がきっかけで自由劇場に引っ張られて。
本当は安部スタジオの創立メンバーになるはずだったんだけど、安部公房先生には悪いことしてしまった。
と言うのが思い出かな。とっても充実してたよ。


■演劇科に入った理由・きっかけ

実は大学の受験勉強を全くしてなくてね。
高校の先生に「なにするんだ」って聞かれた時にポロッと出たのが「役者になりたい」。
色々受験したんだけど、桐朋しか受からなかったんだ。


■演劇科卒業後の活動

まず自由劇場をかわきりに、竹邑類のスーパーカンパニーを経て、色々所属を変えたけど、日生劇場のミュージカルや芸術座の芝居やら、新宿コマとか明治座とか帝劇、他にも本多劇場なんかの小劇場でも数多く演ってる。
テレビも東映の子供向け番組で悪役演ったりね。
現在はフリーで年に3回ぐらいのペースで舞台を演ってるんだけど。
それとライフワークでライブ活動(西荻窪の「音や金時」)で一人芝居、それにパフォーマンスや即興劇のワークショップサークル『ファーム』を主宰してます。


■同窓会への意見

役員の人は頑張ってください。
それとみんなに会うのは楽しいね。


■演劇科志望者への助言

女の人の芝居の位置が強いんだよね。だから男の人がしっかりして欲しいと思うね。
役者とは何故芝居をやるのか。それを探す旅をやっているのであって、その探す事を続けて欲しいな。
習い事を、その目的を到達点とするんじゃなくて、手段が目的みたいになるのは違うと思うな。



花房 徹