市川中車様 ❤ 《 盟三五大切 》八月鑑賞記録 | 「日々の固執」

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八月納涼歌舞伎-
第三部

通し狂言
盟三五大切

- 家主くり廻しの弥助 役 







市川中車先生 固執記録 のラストどす メモ

では、花横4列と中央エリア1列から拝見した景色をどぞ バイバイ


第三部は18:00 開演どした 演劇



《 大詰  第一場   四谷鬼横町の場 》

時計 19:35 より、大詰がスタートしました。

約一時間半も待ち焦がれ、いよいよ大好きすぎます 市川中車先生 がご登場くださいます 演劇


舞台セットは、中車先生 のお役、賃貸業を生業とする弥助氏が貸す古びた家屋と、その左横(下手側)に「火の番」と書かれた小屋。


場面は、部屋を借りた八右衛門(橋之助丈)が部屋に幽霊が出たと怯え騒ぎ、入居1日で出て行こうと荷物をまとめているのを、長屋の住人達が火の番と書かれた小屋の前からなだめているところです 拍手


時計19:37
 ふいっと、小屋横付近から中車先生ご構築の家主くり廻しの弥助氏 がご登場~~ 拍手
とってもお待ち申しておりました~~とワタクシ大拍手 いやぁん


やや猫背で眉もボワボワのゲジ眉で、何だかコミカルな爺さん風情どす !!


「片付いたかな?」と、引っ越してきたばかりの右衛門に外から声をかけられ、入り口前に集まっている住人には「何を騒いでおる」と嗜められ家屋内へ。

そして八右衛門から昨夜幽霊が出たという話を聞かされます。

すると弥助氏は、かつて住んでいた民谷伊右衛門に殺された妻お岩の幽霊が出るのだと力説  オバケ


「銭はキサマのもの、家は大家のもの」
「半日おれば店賃とる」
「払っていかしゃい」
で、扇子を効果的に振られます。
「おおかた幽霊を抱き寝しただろう」

抑揚があり強気な台詞回しどした ドキドキ

家主の弥助氏、実はとんでもない悪徳家主で、出て行くのは全くかまわないが、半日居たのだから1ヶ月分の家賃をいただくと強引に申し立てられます !!!w

八右衛門の抗議中は左手は袖にしまわれ右手扇子でせっかちにあおがれ、聞く耳持たないといったどやな態度。


そこへ、番小屋夜番の太郎七(高麗五郎丈)が次の住人が見つかりましたよとやって来ました。


腰屈められ年齢を感じさせる歩き方にて太郎七の元へ近寄られましたよ。

太郎七の台詞中、口を突き出され「ホゥ」と相づちを打たれたり、目をパチパチと瞬たかれたりと豊かなご表現 ほわ heart+kira*


それを聞いていた八右衛門が、次の入居者に幽霊話をすると抗議してきます。
八右衛門の「悪い噂広める」の台詞の際、弥助氏 目を左右に動かされ、唇をぺろりと舐められご反応を シラー

結局店賃の話は弥助も少し譲り、半月分で決着がつきましたよ ¥

「本日引き取りください」の後、指先で音頭をとられながら一件落着的に、
「ヨヨヨイ ヨヨヨイ ヨヨヨイ ヨイ   ア〰〰」

会場ウケます 笑い泣き

(八右衛門の荷物を) 運んだ運んだ 」と、煽るように扇子を振られます。
家屋内中央に客席を向いて立たれ、扇子でせわしなくあおがれる。

そして皆が退散すると「人殺しの御触れが出ていたな」との独り言の後「姑息っておこうか~」で、金槌を手に老人ぽく見得 歌舞伎・隈取り






その後、左後方セットの壁を金槌で何やらトントンなさり「よしよし」と頷かれると、右隣の暖簾に消えられました 拍手



次の入居人が案内されてきました。
笹野屋三五郎(獅童丈)と芸者小万(七之助丈)夫婦と、その二人の赤子を抱いた里親おくろ(歌女之丞丈)の三人。
家屋内に上がると三五郎は家主を呼びます。


「あい、あい」と、ゆっくり返事をなさいながら弥助氏 出てこられ、上手の押し入れ前に正座されました。

左袖をのばされ右手の扇子をパタパタなさいます。
弥助氏 我が出ているようでよろしおす ドキドキ

まず挨拶を交わされ家賃の話に。

「店300、樽代20でございますがしょうちかね?」
弥助氏は差し出されたお金を巾着袋に入れられます ¥
釣り銭を問われ、「はい、はい」とその分をペッっと畳上にほられました。

家族の者の挨拶中は興味無さげにうわの空で扇子をパタパタ。
嫌な爺さん感が出ていてよろし ドキドキ






小万の何かあれば相談させて下さい的な挨拶に、心にもない「快く話にきなさい」と顔を向けた際、行方知れずの妹と分かり怒り出されましたよ メラメラ

「ホレ」で扇子を振り(二日目は畳叩く)「兄もおいて男つくってよく逃げたな!!」

三五郎が小万を庇い事の経緯をフォローする最中、口をすぼめられ目を左右に動かされたり、抜け目ない感じが出ていてよろしおした ドキドキ

弥助氏相手に合わす感じなど全くなく「この男、手短に言いきったよ」と えへへ…

さらに子供に気付かれ「もうこしらえたか」と、言いたい放題 ぷぷ

背を丸め左袖をのばされせわしなく扇子を動かされていましたが、突然皆で素になられ、「ヨヨヨイ  ヨヨヨイ  ヨヨヨイ  ヨイ」をなさいましたよ 富士山

里親が赤子を寝かしに行くとその後立ち上がられ、御触れ書きを回してくれと手渡されました。

下駄をはかれ戸口を出たところで足を開かれた状態で動きを止められ「源五兵衛よ~(人殺し触れ書の人物)   あ、まぁまぁお気をつけあれ」で扉を閉められました。

歩き出されると思い出されたかのように「すーー」と息音を出され、前の入居者の名札をはずされました。

その後、袖を払われると、首を突き出す様にされ腰を左右にふられ、ヨタヨタとした感じでご年配っぽく下手へ捌けられました 拍手



三五郎と小万が寝静まった夜更け、火の番の小屋から太鼓を手にした番の者が出てきて、玄関口でボボボボボと打つと、ヒューといった笛の音が鳴りまるで幽霊が出る音響に。

すると三五郎達が寝ている横の畳が持ち上がり、そこから白装束を纏い幽霊ポーズの弥助氏19:58セリにてご登場拍手

ご自身で持ち上がった畳を閉められ w、幽霊ポーズで「うらめしや~~」と おばけ


実は幽霊騒動は 弥助氏 のでっち上げで、自ら幽霊に扮しては入居者を怯えさせ、店賃を荒稼ぎしていたという何とも悪徳家主 いひひ


眠っている三五郎達に「うらめしや~~」と何度かやられ、彼らが幽霊に気付き恐れおののくのを待たれますが、起きる気配は全くなし。。えへへ…


おや?という風に首をかしげられ、三五郎達にツツツと横歩きで近よられ、衝立の位置を枕元から足元へと置き変えられると再度、「浮かばれぬ~~  うらめしや~~ おばけ 」と試みられ反応を待たれます。
が、相変わらず二人はすやすや zzzぐぅぐぅ

おお?とややお困り気味で、再びツツツと近よられると、今度は足で三五郎を蹴ってみられました足ハッ

そしてすかさず幽霊ポーズ !! おばけ

さすがに起き出した二人 zzzドンッ
しかし驚く様子もなく、逆に弥助氏に「何だお前?」と言い放たれましたよ ぷぷ

「幽霊だ~うらめしや~~」と、幽霊ポーズをキメられます おばけ

しかし全く怖がらない二人 ぷぷ
逆に幽霊に、なりを見せるように要求し、弥助氏は気圧され気味に舞台前へ出られると、腕を広げられました。

更に挨拶しろと三五郎に要求され、「うらめしや~~」の後、後ろにさがられ腕を広げられた後、前で手を組み合わされお辞儀をなさいましたよ すみません
何だかコミカルで面白おした ドキドキ

小万にも「煙草もってきて~」と言われる始末で、えええ?ポーンとなられましたが、ツツツと取りに行かれましたよ えへへ…

まるでコントの様で面白おす いひひ
中車先生 の醸される滑稽さはさすがどす ドキドキ


「店賃払って早くいかんととり殺すぞ」と脅された後、三五郎に向かってパンチ!いかれますが、逆にやり返され羽交い締めにされ、「三五郎、俺だよ~」と、自身を指差され降参されました ごめんなさい

手拭いで汗をふかれましたよ。

そして幽霊騒動のネタバラシをされました。
幽霊出現に全く動じなかった二人に対し、「夫婦揃って強情だな~~」と、首を左右に振られ、目線はお主も悪よの~的にじと~っと三五郎達を見られましたよ シラー



突然、壁の飾りがガタビックリっと動き、そこから偶然、紙が落ちてきました。

弥助氏 金槌で壁を叩いていたのも実はポルターガイスト的な仕掛けを細工していたということが判明 ひらめき電球

落ちてきたのは高野屋敷の絵図面で、三五郎にとってはとても価値のある物 宝石白

弥助氏 は抜け目なく、家の物は大家のものだと懐へさっさと仕舞われます。

三五郎はそれを譲って欲しいと自身の身の上話をされます お願い

経緯を聞くと弥助氏 は、口を歪められ首を振られ「ハハ」と笑われます。
何か企むような上目遣いのずる賢そうな瞳 !!
お上手どす~~ ドキドキ

台詞後、膝をたたかれ「ハハ」と算段ありそうに笑われました ニヤ

自分が有利になり「ひとつ呑みゃせ~」と、酒を要求されましたよ お酒

三五郎達は仕方なく、先ほど源五兵衛が持参した酒をつがれました お酒


弥助氏 気分良く酒をあけられ、ふとしてしまった腕捲りから腕の刺青を見られてしまいます。

その刺青は、三五郎の旧主・塩治家から窃盗を働いた輩の腕の刺青と同じで、その事に関し三五郎から厳しく問い詰められると弥助氏は、開き直られ「確かに俺だ~この弥助だ~~」と啖呵を切られました。






「それでも俺を差し出すか~~」で、左手をつかれ横向きに見得 !!


突然、三五郎と揉めていた 弥助氏 苦しみ出されます。


実は、源五兵衛が持参した酒には毒蜥蜴の毒が…とかげドクロ
自分を騙した三五郎と小万を殺そうと毒酒を贈ったのでした。。お酒死


「兄を毒害しおったな~~」と弥助氏 、二人の首を掴みひれ伏させますが、三五郎に左肩を小刀で切られてしまわれます ナイフ


弥助氏 物を投げ抵抗されます ドンッ
「人殺し!兄殺し!」
下手から弥助氏、三五郎、小万で見得 歌舞伎・隈取り


再び三五郎と揉み合った後、屈まれ右手を顎もとで震わせられ左手は前方へ延ばされ見得 !!
上手から弥助氏、三五郎、小万の順。


「兄殺し!」と叫ぶも、三五郎に手で口を封じられ、左手を震わされた状態で首の後ろを刺されました。

ヨタヨタと歩かれ衝立の裏側に倒れられました。
後を追う三五郎に、20:30 止めを刺され息を引き取られました。。。十字架天使

舞台はまだまだ続きますが、中車先生 のご出演はここまでとなります 拍手




2018.8.21,22
花横4列,中央1列