前回までの私☆


再発腫瘍摘出後、もう根治は望めないと

言われ絶望真っ只中の私


退院後の外来で今後の話をしまーす

行ってみよー指差しスター




もう根治は難しいと先生に言われてからの

日々は正直しんどかった


胸腺腫に罹患したばかりの頃に

知識がまた全くなかった私は『胸腺腫』について

検索しまくったものの

完全切除前提で調べていたので

不完全切除や予後については、はぶいていた


でも今は治らない

胸腺腫と共に生きて行ける期間は

どのくらいかを考えなくちゃならなかった



予後


この言葉のインパクトは強い


はっきりと余命宣告をされたわけでは無いけど

私はそれに近いものを感じていました



知りたくないけど

知っておかなきゃならない事実


私は恐る恐る

『胸腺腫 胸膜播種 予後』

と検索をかけた


沢山難しい言葉が並んだページが

表示されたものを

上から順にクリック


その中で見つけたショックな事実


再発胸膜播種の予後


平均5.9年


一気に怖くなった


私、後6年しかないの?

息子が大人になるのを見届けられないの?

キュートなおばあちゃんになりたい

という私の夢は?


全てが崩れていく


私の何がいけなかったのか


罹患してしまう理由がはっきりしていない

病気だから後悔すら出来ない


ぶつける所がない苦しみに

酷く落ち込んでいました



今思えば

出されていたのは平均の数字であって

もっと短い可能性も、もっと長い可能性もあって

絶対ではないのに

私は5.9しか見えてなかったです驚きおバカ♡






退院後、呼吸器外科外来


この時私は自暴自棄になっていました

生まれ持ったポジティブ思考は

何処かに落として探そうともしていませんでした


ドレーンの抜糸を済ませた後の

主治医から今後の話を聞くのが本当に嫌でした


ネットの情報全てが事実ではない

わかっていたけど

私は事実として全て飲み込んでしまっていた




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退院前にも話したけど

もう外科的治療は出来ないから

これから呼吸器内科管理になる

この後予約入れてあるから。


知ってる先生のが良いと思って

ステロイドパルス入院の時にいた

研修医が呼吸器内科の先生になったから

その人にお願いした


覚えてるかわかんないけど


私は『お世話になりました』と

頭を下げ、診察室を出て

内科に呼ばれるのを待ちました



私の感情は無


ぼーっと待っていると内科に呼ばれました




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こんにちは、覚えてますか?

これから宜しくお願いします


確かに見覚えのある顔だったけど

はっきりとは思い出せない驚きごめんなさい


よろしくお願いしますと頭を下げると

先生は話を続けた



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胸腺腫は罹患者が少ないので

きちんとしたエビデンスのある治療がなく

これといって決まった治療はないんです

その人、1人1人に合った治療を

見極めてやっていくしかありません


内科の治療としては抗がん剤になります

種類も少ない中から選ばないとだし

胸腺腫は抗がん剤が効きにくい腫瘍とも

言われています

勿論しっかり効いている人もいるので

本当に人それぞれなんですよ


そのためにも

まずはちゃんと調べるところから

初めましょう


tomodo-さんにお願いしたいのは

PETCTを撮ってきてほしいのと

セカンドオピニオンで詳しい先生に

治療について話を聞いてきてもらいたいです


大丈夫だったら今から予約しますけど

どうですか?


 私は何も考えず『はい』と返事だけ真顔


すると先生は

『じゃあ今予約してきます』と

急いだ様子で席をはずしました



どれだけ調べても、話を聞いて治療したとしても

どうせ5.9年



この時の私は本当に

どうしようもなかったですね泣き笑い笑


でも仕方ないとも思います

やっぱり死は恐ろしい

誰でも病気になったら1度は

酷く落ち込む

そこから

病気とどう向き合って行くかは

その人の自由です

医師や周りに何を言われようが

自分で決めて良い

前向きでも後ろ向きでも

私は人の数だけ正解があると思っています


1番は病気なんてこの世から全てなくなり

みんなが元気になる事だけど

事実は変えられない中で大切なのは


自分がどうしたい、どうありたいか

だと私は思うのです


だから

病気を抱えている方達が

納得出来る選択をしていけるよう

私は願っています




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tomodo-さん

どちらも予約取れました


先生は資料を渡しながら話を続けました


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PETCTなんだけど

胸腺腫で検査出すと保険適応外で

実費になってしまうので

ここ、胸腺癌疑いの記載は

気にしないで下さい

この前の手術の病理も胸腺腫だったので

安心してもらって大丈夫です


後セカンドオピニオンは

希少がんセンターにお願いしました

ここも癌って名前だけど

胸腺腫の患者さんを沢山診ている

病院だから、僕より詳しく知ってるし

治療方針に必ず役に立ってきます

なので怖がらないで行ってきて下さいね


私は資料を見て

胸腺腫は癌じゃないけど癌扱いなのだと

改めて思いました


先生になったばかりで

難しい病気の患者の担当になって

大変な思いをさせているな

でも

どうにかしてあげたいと

思ってくれている事が言葉や接し方で

伝わってくる


私はこの時少しだけ

頑張ろうと思えるようになりました