前回までの私☆

再発胸腺腫で胸腔鏡手術を無事終え

順調に回復した私


退院目前で夫に電話をすると・・・

行ってみよー指差しスター



今からね、検査受けて

大丈夫だったら明日退院していいってひらめき飛び出すハート


夫が電話に出てすぐに

私は明るい口調でそう伝えた




サムネイル

えっ?大丈夫なの?

追加の治療とかないの?

ん?ないよ

だってキレイに取れたって言ってたよ?

 
サムネイル
サムネイル

あれ?

手術終わった時に先生から電話もらって

その時にレントゲンで見えてた腫瘍以外に

もう1つ取ったのと

胸膜に米粒をばら撒いたみたいに

沢山あったって説明受けたんだけど

聞いてない?

・・・まだ聞いてない

そうなの?

後で聞いてみるわ

 
サムネイル


そう言って電話を切った



どうゆう事?

キレイに取れたって言ってなかったっけ?



サァーっと血の気が引いていくのを感じた




私は訳がわからず頭がショート無気力

検査に呼ばれ研修医と

 歩いていても心此処にあらず真顔



検査も終わり病室への帰り道

研修医はこの事を知っているのだろうか?と

疑問に思い聞いてみた



すると研修医は

『主治医の先生から明日説明があるので

その時に聞いてください』


と、濁す様に言いました



それを見て

夫の言っていたことは事実なのだと

確信した



夕方の回診に来た主治医は

明日の退院許可を告げて立ち去ろうとしたので

私は思わず引き止めました




夫から電話で聞いたんです

説明お願いしてもいいですか?

 
サムネイル


サムネイル

そうだね、今話そうか


術前にわかってた腫瘍の他に

横隔膜にもう1つ2センチ位のもあってね

その2つはキレイに取れたのね


問題なのは小さな播種

ここまで広がってるともう根治はない

取っても再発する可能性のが高い

いや、再発すると思ってた方がいい


後・・・


わかりました

引き止めてすみませんでした

 
サムネイル


まだ何か言おうとしていた主治医の言葉を遮って

私は無理矢理会話を終わらせた



もう聞きたくなかった

現実逃避してもどうにもならない

聞いたほうが良いのもわかってた


でも伝えられた事実だけでも

私はいっぱいいっぱいだった



少し時間が欲しい


そう思いました



翌日退院の準備をしていると

主治医が来て2週間後に外来へ

来るように言いました



私は平然を装い返事をしました




夫が迎えに来てくれ車に乗って家に

向かっている途中

ずっと無言だった私に


『話聞けた?』と

夫は聞きづらそうに言いました



私は説明された内容を1つ1つ

ゆっくり伝えました




もう治らない また再発する

胸腺腫は私の中に一生いる




自分で今の状況を口に出すと

その言葉にした1つ1つが形になる


何処かまだ実感がなくフワッとしていた事実が

どんどん現実味を帯びて

私の心が押し潰されていくのを感じました




あぁもう無理だ





話し終わった私は我慢が出来ず


『ごめん、今だけ泣いてもいいかな?

これで最初で最後にするから』



そう伝え

私は子供の様に声を上げて泣きました