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ありがとうございます。



自閉症の甥っ子が二人いることは

何度かお話したことがあります。


どちらも一番下の義妹の息子達。


以前は大変だった上の子は

今では普通の学校に通って、

随分楽になっています。


下の子はいわゆる

典型的な自閉症で

だんだん難しくなっています。



今日はその下の甥っ子の話しを。




4月初めのイースター休暇中に

この甥っ子はカソリック教会の

あるチャリティー団体に

フランスのルルドの泉に

連れて行って貰っていました。


ルルドの泉のことは

きっとどこかで耳にされたことは

あると思いますが。。。


カトリックの聖地の一つで

その昔聖母マリアが現れ

聖母のお告げで泉が湧き出て

その泉が数々の奇跡的な治癒を

もたらしたというもの。


甥っ子が行っている学校

(障害がある子供達の特別な学校)に

ルルドの泉に連れて行くという

チャリティー団体(障害を持った子供の

世話が出来るスタッフが一緒で)が来てくれて

彼も参加することになったのです。


甥っ子が行けるかどうか

事前の審査もスタッフが家まで来てくれて

スンナリと通り。


初めて、家族と一緒ではなく

知らない人とだけで

飛行機に乗り

1週間という

長丁場の旅へと

無事出発。




「一体どうなるだろう?」と

家族は心配と期待の入り混じった気持ちで

初日の報告を待っていると。。。




残念なことに

ホテルに着いて食事をした時に

知らない場所、知らない人に囲まれて

ストレスを受けていた様子の甥っ子は

食事に使ったナイフで一人のスタッフの

顔に傷を負わせてしまったと連絡が入り。


連絡をしてくれたスタッフは


「もし連れて帰ってきて欲しければ

自分たちが付き添って、飛行機で

すぐに戻ることもできます。

もしくはご家族のどなたかが来てくださって、

一緒に滞在するのでもいいですし。

何人いらっしゃっても費用は持ちます」と。




何と義妹家族全員(上の男の子、

ご主人も一緒に)次の日、朝早く、

下の子のいるフランスへ旅立ち。


1週間、皆で過ごしたそうです。




肝心の「ルルドの泉の奇跡は?」

と言えば。。。


聞こえてくる話はあまりいい話では

なく。。。


帰ってくる日に下の子が食中毒に罹り、

大変で、それがその後家族全員に

移り。。。という何ともな結末だったと。




義妹家族には

その後会っていないのですが、

週末にお義母さん宅で

「その後の話は何か聞いている?」と

尋ねたところ。。。



上の子の話しによると

ルルドの泉から戻って以来

下の子がとってもいい子になったそう。


どうも「家の生活がそんな悪いものではない」と

分かった様子だということ。


人が変わったように家でも

学校でも今のところいい子だということ。




慣れ親しんだ場所を離れると

普段の「当たり前」のことが

実は当たり前のことではなかったことに

急に気が付かされることがあります。


そしてそれがいかに

恵まれていたものであったことに

離れてみて、初めて気がつけることも。




日本に一時帰国した時に

私自身、普段は当たり前にある(と思える)

様々な幸せに想いを馳せました。


「当たり前」は実はないということ。


これに気づくと

見える世界が変わってきます。


今いる場所で

今、この一瞬、一瞬を

しっかりと生きていこうという

思いを新たにしました。






お義母さんの90歳の誕生日にプレゼントした

孫全員集合の写真です。





最後までお読みくださいまして

ありがとうございました。