「新天地の生活」なんて呼んでいますが、
その前に住んでいたFinsbury Parkからは
地理的にはそう離れた所ではありません。
でも、環境がそれまでとは
ガラリと変わったので、思わず。。。(≡^∇^≡)
Finsbury Park、
私がたまたま住んだのは
カウンシル・フラットで、
周りもカウンシル・フラットに
囲まれていました。
一口にFinsbury Parkと言っても、
一本通りに入ると閑静な住宅街が広がる所もあって、
素敵なお家やフラット、お洒落な地区もあります。
その辺りは誤解を招かないようにと思っています。
この新しく移ることになる家は、
3階建てのセミデタッチドハウス
(semi-detached house、一軒家で、
両隣りの家の内、片方の家と壁が続いているタイプ)の
細長くそびえ立つビクトリアン・ハウスでした。
昨日の玄関の写真からも分かると思いますが、
玄関に上がるまでに階段があるので、
1階が地上よりもその分高くなっていました。
その1階の下には半地下の
ベースメントフラットもありました。
後にここに主人と引っ越すことになるのです。
電話でここのお家を紹介されて、
まずは一人で見に行きました。
そこで大家さんご夫妻にお会いしましたが、
お二人とも当時60代。
ここもお子さんが成人されて
(とはいえ、3人のお子さんは
近所に住んでいて、色々と訳ありでした)。
ご夫妻ともう一人
オーストラリア人の女性Kが
部屋を間借りして、住んでいました。
Kはノーフォークという田舎に家があり、
平日はロンドンで働き、
金曜日の夜から週末まで
ノーフォークに滞在するという生活。
見せてもらった部屋は
奥さんのお友達の部屋よりもずっと広く、
その上、部屋の中に台所まで付いていて。
ビクトリアンハウスによくある天井が高く、
昔ながらのサッシュウィンドウ
(オリジナルの木枠のフレーム、
下の部分を上に持ち上げて開ける窓)。
実はこの部屋を
それまでKが使っていました。
でも、彼女は料理もしないので
(週末はすると言っていました)、
台所無しの隣りの少し安い部屋に
移ることになっていました。
それで、この部屋を見た時は
まだKの荷物とダンボールが
あちこちに散乱していて。
決してベストな状態ではありませんでした。
それでも、部屋の持つポテンシャルは
十分伝わってきて。
「ああ、ここだ!」と思わず興奮。
その前に見た部屋(この家を紹介してくれた所)は
台所が使えない、屋根裏部屋というだけでなく。
何となく大家さん夫妻もどうもちょっと。。。と
何か引っかかるものがあり。。。
(後で理由が分かりました)
いざ決意しようとした時に、
心がザワザワして、
心配に包まれたのですが、
この家の場合は違いました。
つくづく家を決める時の直感って当たるなあと
後で振り返ると思います。
「何だかここは。。。」と思った所は、
心配の気持ちが上がってきて、
後で「やっぱりな」と思ったことが
その後もありましたから。
そして、主人にも私の判断が
正しいかどうかを確認して欲しくて。
すぐに後日彼の仕事が終わった後、
一緒に見てもらって。
「うん、いいと思うよ」という返事に
安心しました。
家を探す時、
ここぞという時に
主人に付き合ってもらうことが出来て、
本当にラッキーだったと思います。
「イギリス人の目から見てどう?」というのも
判断基準としてあると
心強いと思いました。
残念ながら、こちらの人からすると
「日本人っていとも簡単に騙されやすい」と思って、
そこに付け込む人達、
普通の相場よりも高い値段をふっかけたり、
人として信用できないかもという大家さんだって存在します。
まだこの国に来て間もなかったり、
自分の判断では難しいと思った場合は、
イギリス人、こちらに長く住む知り合いがいない場合でも
誰か信用できる人(日本人のお友達でも)と
一緒に見に行くことができるといいと思います。
または少し高く付くかもしれませんが、
信用できる不動産屋さんを利用することも。
安全をお金で買うという意味で。
慣れてくると人の紹介という手もあります。
お友達や知っている人の家を紹介してもらう等。
一番上の写真は
この家の玄関を入って
すぐのショットです。
階段横のペンキの色に
温かみがあって。
こちらも奥さんが
色々なこだわりがある方だったせいか、
入った途端「いいなあ」と感じるものがありました。
奥は台所。
よくここにご夫妻は座っていらっしゃったので、
私が出かける時、出先から戻ってきた時に
挨拶を交わして。
時にはお喋りもしたりしていました。
その下の写真は
私の部屋からこの家の庭を撮ったもの。
初めてここで夜を過ごした日の翌朝のこと。
朝早い時間、多分4時ぐらいだったと思いますが、
とてつもなく大きな音で目が覚めました。
いわゆる日の出のコーラス(dawn chorus)と呼ばれる、
日の出と共に鳥達が一斉に鳴き始める音を称して呼ぶ音でした。
びっくりしました。
Finsbury Parkでは経験したことがなかったので。。。
広い庭があり、
緑が多い所で(もちろん今住んでいる郊外と比べると、
比べ物にはなりませんが)
庭には何本も木がありましたから。
田舎でなくても
鳥の鳴き声で目覚めるなんてと
気持ちが高揚しました。