ロンドン生活記、随分時間が空いてしまいましたが、
どんどんスピードを上げて、続きを書いていきますね。
Finsbury Parkに住んだのは、
2001年7月の終わり~2003年の4月の中旬前まで。
地元で親しい友人も出来、
サルサに通ったり、
楽焼きのクラスにも行ったり。
主人と出会ったのもここに住んでいた時。
勉強以外での楽しいことがたくさんあった、
懐かしい場所です。
私にとっては第二の青春を送った場所と言っても
過言ではありません。
でも何事も引き際があるようで、
まだそこに住んでいたい気持ちもあったのですが、
水のトラブルが立て続けにあり。。。
もうかなり前のことなので、
記憶が定かではありませんが。。。
お風呂の排水時に、
他のフラットの住人の食べたものと思われるものが
上がってきたり(トマトパスタらしいものが。。。)。
台所近くの物置の中に湿気が溜まって、
またしても私がダンボールに仕舞いこんでいた
洋服類が黴臭さに覆われ、洗濯したり、処分したり。。。
「そんなに水の被害が続く所は出た方がいいよ」と
お友達からもアドバイスされて。
そうだなあと思いました。
そして、ロンドンの生活も慣れて、
そろそろ日本人大家さん、
日本人のフラットメイトとではなく、
イギリス人と暮らしてみたいと思いました。
それで、最初はまた同じエリアや
近くを探したのですが。。。
色々と驚くことがありました。
またそれについてはどこかで書くことにしますが、
私が探した所で「ここだ!」と思える所は全くなく。。。
一度、主人が仕事を休んで、
一緒に私が約束をした所を
回ってくれましたが、
収穫はありませんでした。
彼がとうとう「自分だったら、
このエリアではなくて、違う場所を考えるよ」と言い出して。
「ちょっと僕に付いて来てくれる?」と移動したのが
カムデン地区のTufnell Park(タフネル・パーク)駅や
Kentish Town(ケンティッシュ・タウン)駅が近いエリアへ。
駅の近くはどこにでもよく見かける、
交通量の多い道が目の前に走っていました。
でも、しばらく歩いて、
住宅街に入るとそこからは想像もつかないような
閑静な素敵な通りがあることが分かりました。
そして彼が「どう思う?」と聞くので、
「もちろん、こんな素敵な所だったら、
住んでみたいなあと思うけど。。」と。
それで、地元にある小さなニューズ・エージェント
(新聞、雑誌、タバコ、スナック、食料、
トイレット用品、文房具等を販売してるお店)の
ウィンドーに張られている個人の広告
(売ります、買います、貸します等の)を
調べることにしました。
その中には「部屋貸します」
「家貸します」等の広告もあるので、
自分が住みたいエリアの
ニューズ・エージェントに出向いて、
ウィンドーの個人広告を調べてみるのも
一つの方法です。
そこで私が探していた条件に合いそうな部屋を
貸しているイギリス人の大家さんの広告を見つけて。
すぐに携帯から電話をかけると
その日の夕方の時間だったらと
約束を取り付けることができました。
行ってみるととても素敵なヴィクトリアン・ハウス。
大家さん夫妻が揃って出迎えてくれて、
家の中を見せてくれました。
奥さんがアートの仕事をされていたそうで、
さすがに家の中のインテリア、
どこを見ても趣味がよく、
こだわりを感じました。
肝心の部屋ですが、
とても可愛い部屋だったのですが、
家の一番上で屋根裏部屋のようでした。
天井に窓が幾つもあり、
夏はとてつもなく暑くなりそうでした。
そして、問題はキッチン。
当然ご家族と一緒に使わせてもらえると
思っていたのですが。。。
それについて聞くと言葉を濁すのです。
お子さんは成人されて、家を出ていたので、
その家に暮らしていたのは
大家さんご夫妻ともう一人
部屋を間借りしていた男性。
ご夫妻の話によれば、
私が使う部屋の横に
そのもう一人の男性が部屋を借りていて。
踊り場には彼と一緒に共有で使う冷蔵庫があり、
電子レンジもあるからと。
台所を一緒に使うということは
全く念頭にはなかったようで、
お二人ともショックを受けていたようでした。
でも、家も部屋も可愛くて、
場所も素敵な通りで、
気に入り。
心は動き、
返事は後で連絡しますねと。
主人と話をして、
料理をするなら台所が使えないのは致命的。
それなのにこの値段は高いよね?と。
奥さんに電話をかけた時に
「お部屋は気に入ったのですが、
台所が使えないと」と切り出すと。。。
先方も明らかに
それがネックになっていると
感じていたようで。
すぐに「隣りの通りに住むお友達が
日本人の女性に部屋を貸したいと
探しているから。
よかったら、電話をしてみて」と
連絡先をくれました。
結果、その電話で紹介してくれた所に
住むことになるのですから。
どこでどう縁が繋がるのかは
分かりませんね。
写真は私がその後長く住むことになった家の
玄関の絵(玄関に入ったすぐの壁に飾ってありました)と
そのリアルさが分かる実物が下に。
そして、私が移った家の
3階の部屋の窓から撮った景色。
それまで住んでいたFinsbury Parkのフラットは
1階よりもちょっと高い位置にあり、
部屋からは向いにあるフラットや
埃っぽい通りが見えるだけでした。
それと比べると大きな窓から見える景色の
開放感に満ちたこと!
空がグンと近くなって、
緑も多く、南向きの部屋で。
太陽が一年中燦々と当たる、
大好きな部屋でした。