今日は日本滞在記はちょっとお休みして、昨日のことを。

 

昨日はエイプリルフール。

 

エイプリルフールにふさわしく(?)パンを焼きました。

 

実はちゃんとしたパンを一人で焼くのは初めて。

 

なので、ちょっと自虐的に「私がパンを焼くなんて、冗談か嘘?」という意味も込めて、エイプリルフールにふさわしいかもと思いました(笑)。

 

 

 

とっても簡単なイギリスでは人気のソーダブレッドは焼いたことがありますが、単にかき混ぜたものを発酵せずに焼けるので、これでパンを焼いたことがあるとは言えませんよね?

 

ず~っと焼いてみたいなあという思いはあったものの、何せ、面倒くさがり屋で、手早くささっと出来るものを好む私の性格ではハードルが高いかなあと思っていました。

 

 

 

でも。。。。

 

昨日は近くに住むお義母さんの89歳のお誕生日でした。

 

大家族の主人。クリスマスもそうですが、年に何度もやってくる皆の誕生日のプレゼントも選ぶのは本当に大変です。

 

お義母さんの場合は、主人曰く「昔から、選ぶのが難しくて、親父があれやこれやと試した結果、最後は諦めていたよ」なのだそうです。

 

「何も要らないから」ともう物が増えることがストレスにもなるようですし、要る物はすべて揃っているからと。

 

頼りになるはずの主人もお手上げで、ずっと私がプレゼント選びはやっていますが、今年はもうどう考えてもアイディアが浮かびません。

 

結局、考えたのは美味しいコーヒーとそれに合うパンを焼こうと。

 

 

 

ロンドンにさっと寄って、行き付けのコーヒーと紅茶を売るお店で、ちょっとした特別なコーヒーを事前に購入。

 

そして、いきなりその日に作って失敗するのもと思って、前日にリハーサルを。

 

一番ベーシックな食パンを全粒粉をちょっと混ぜて作ってみました。

 

遅い時間から作り始めたので、焦りながら、作ったせいもあって、本通りにはいきませんでした。でも、出来上がりは驚く程美味しくて、びっくり。

 

この辺りのパン屋さんで買うよりも美味しかったのです。

 

 

これにすっかり気をよくして、昨日チャレンジしたのは「レーズンパン」。

 

お天気もよくて、生地の発酵にももってこいのパン日和。

 

やっている内に調子に乗って、これだったら他のパンも焼けると思って、「ロールパン」まで焼いてみる始末。

 

いつもお世話になっている、優しいお義母さんに「とびきり美味しいパンを食べて貰いたい」という思いで、粉を捏ねていくと幸せな気持ちでいっぱいになりました。

 

 

パン作りって「セラピー作用があるかも?」とふと思いました。

 

心を病んだ方達、障害を持った方達のセンターで、手作りのパンを作って、売るというのがよくありますが、何だかそれがちょっと分かったような気がしました。

 

お義母さんにプレゼントとして持っていくと、とっても喜んでくれて、夜、早速皆で食べて、美味しかったと報告がありました。

 

お義母さんに喜んでもらえたことが何より私にとっては嬉しいことでした。

 

 

そして、ロールパンを焼きながら、昔母がよくロールパンを焼いてくれたなあということも思い出しました。タッパーに入れた生地を庭に出して、発酵させる時のお日様の匂いと、母の姿。

 

パンは幸せな匂いと思い出を運んでくれました。