最近ふっとしたときに、母親と歩いた故郷の商店街や街並みを思い出すことがあります。
もう高齢でしわくちゃの母ではなく、私が小学生当時の母と私のお買いものの記憶を。
タカセは池袋東口駅前にある、老舗の大きなパン屋さん。
大通り沿いなのでいつも賑わっています。
1階がパン屋さん、上に喫茶・レストランがあり、創業大正9年という古いパン屋さんでここ池袋が本店です。
何度か改装はされているようですが、店頭も店内も商品もうきうきするくらいレトロです^^
もちろん形状が宇宙船アポロ18号にちなんでの名前なんですが、看板パン・カスタと同じくパン生地の中にスポンジ生地がくるまれて外にアイシングがされた甘いパンです。
パン生地の中にスポンジ?! わけわからねー!
と思うでしょ? はい、その通りちくわの中にはんぺんがくるまれているくらい、理不尽なパンですよ(笑)。
実際口にすると意味の分からない食べ心地です。←他に言いかたはないのか
でもなぜかそこがタカセっぽい。
だからこそタカセ。そんな説得力のあるスポンジINですw
入ったことはないけど、上の階はまたまたレトロ感あふれる食堂になっていることを、ショーウィンドウのメニューサンプルが想像させてくれます。
この厚みのあるパフェグラス、白桃のシロップのしたたる感じ、上に乗るプリンのフォルムまでたまりません。
いつも店頭で見て目を細めちゃいます。
歳月は流れ、そんな懐かしい空気をたっぷりまとった東京の道を、当時の私にそっくりな娘と肩を並べて歩きます。
私は母が私にしてくれたように、娘にやさしくできているでしょうか。
母親らしく娘の目には映っているでしょうか。
つないだ手を振りほどいて駆けていったサバランの並ぶショーケース。
温め直したパンの匂い。
なんでもない日常のなんとめぐまれていたことか。
離れてから、なくしてから思い出すことほど大きいものですね。
TAKASE
www.takase-yogashi.com
豊島区東池袋1-1-4
03-3971-0211