いわば、ファッショナブルな妖怪大行進・・・だったのである。




writtenafterwards x written by collection #09 gege
Mercedes-Benz Fashion Week Tokyo 2016AW

■ファッションショー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2016年3月16日(水曜日)19:00開演

場所
表参道ヒルズ 本館 吹き抜大階段
(東京都渋谷区神宮前4丁目12-10)

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鳥取出身の新進ファッションデザイナー、山縣良和(Yoshikazu Yamagata)さんのショーにお招きいただきました。
会場は表参道ヒルズスペースオー。
オープニング曲からもううぶ毛が逆立ってゆくようなガラスを爪で掻く不協和音で始まり、和製ホラーないでたちのモデルさんたちが、この世のものではない足取りで花道を急ぎます。












矛盾と私欲を抱えた人間を、妖怪に見立てた、鳥取の誇る文化人である漫画家の故・水木しげるさん。
その世界をインスパイアしたショー内容。
カランコロンと下駄のステップが沈黙の会場を進んでゆく。














美しき猫むすめ。








歪められたルージュ、目の下に見開くもう一つの目。
糸くずで出来上がった鳥頭のでくのぼう、毛皮のあちこちから仔牛が顔をのぞかせる。

そんな異世界の住人の行進は続く。


「gege」に本当はどんな意味なあるのかはわからないけれど、「妖怪」はもともとは「人間」であった。
身を貶め、恨み僻み思いを引きづりながら、下の下(ゲのゲ)の下等生物としてこの世を徘徊する。

gegeにどのような真意を込められたのかは山縣さんにしかわからないのだろう。
だが高下駄で闊歩するその姿は、下の下に身をやつしていなかったら、天上人になっていたのではないだろうかと思わせる凛としたまなざしが印象的。






華やかな世界とクロスする闇の世界。
贅沢に見える夢の衣装は、つぎはぎの現実から縫い付けられていて。
どちらも嘘じゃない。
どちらも現実かもしれない。





妖怪が、善か悪かは見た人におまかせ。
私は好きです。
だって愛らしいんだもの。


ショーの最後に、横道から小走りで出てきた長髪で猫背の青年が、ひょいっとお辞儀してまた小走りに奥へ引っ込んだ。

なんだなんだ?と思ったら、どうやら彼がデザイナーご本人であるらしい。

鳥取の人らしい、シャイで実直そうな方でした^^





ショーの後のアフターパーティーにもちょっとお邪魔させていただきました。
「鳥取・砂の美術館」を思わせる巨大なフィンガーフード台。
県の特産を活かした手まり寿司や、県章がプリントされたマカロン、鳥取砂丘に見立てたきな粉の砂山には草団子が埋められ、雲のような綿あめが刺さっています。

ギョギョギョ!w
平井・鳥取県知事のように遊び心たっぷり(笑)。






クレイアートのような箱庭にはゲゲゲの世界の住人たちと、木々に見立てたブロッコリーと、岩の代わりに椎茸も!w
鳥取はきのこ類の栽培・出荷が盛んで、きのこ好きな私は鳥取でエリンギ農家さんを見学させていただいたこともあるし、財団法人日本きのこセンター経営のしいたけ会館にも何度か泊まったものです。
ああなつかしい。






まじめなんだけど、でもダジャレとか大好き。

やさしくてあったかくて困ってたら親身になって聞いてくれる、愛すべき鳥取県人のみなさんに、また会いに行きたいです^^








海の幸も山の幸もグルメが豊富なのに、宣伝下手なところも応援したくなっちゃうさ!



■ロケットギャラリーでの展示・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

期間
2016年3月18日(金)~30日(水)
場所
表参道ヒルズ同潤館3F「表参道ROCKET」
(東京都渋谷区神宮前4丁目12-10)

■特設サイト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

www.viscum-tottori.com/gege

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