充実した個室と格調高い内装が素敵な、青山 星のなる木
会食の宴でお邪魔しました。




落ちついた和の空間でありながら、新しさも併せ持つモダンな店内は、披露宴の二次会や大切な集まりに利用されることが多いことがよくわかります。






微炭酸のスパークリングワインで始まるこんな夜。
もうもう、期待感高まるひとときのスタートを予感させてくれます





星が空にのぼっていくように、泡ものぼっていきますよ♡






丁寧に素材のひとつひとつが書かれたお献立。

気持ちが逸るわぁ~^^




<先付>大徳寺麩東寺和え
海老生姜煮 春菊 蒟蒻 人参 松の実



 



海老は生姜汁で下ごしらえを。
東寺和えとは、京都でいう湯葉和えのことだそうで、お肉のかわりに精進料理ではこの大徳寺麩が用いられていて、もっちりとした噛み応えでお腹のもちをよくしてあるそうです。




<前菜>~秋野菜八寸~

左奥から・・・銀杏豆腐 美味出汁掛け、南瓜種 大根卸 芽葱
八幡平サーモンと小蕪麹漬け いくら絹皮茄子のジュレ寄せ、生姜 
手前左が、花穂かます棒寿司菊花包、酢橘
松葉串、零余子真薯 丹波占地揚浸し 柿玉子
里芋フォアグラ田楽 
芥子の実栗鴨味噌和え 
隠元 胡桃




秋を食で愛でるとはまさにこのこと!
お膳が置かれたとたん、全員でため息が出ちゃった!!
紅葉の山々を食に置き換えたような華やかな前菜たち。

ちなみにこの柿を模倣した柿玉子は、うずらを雲丹ソースで煮てオレンジに染めるというファンタジックな技が効いたもの。

八寸とはちょっとずつ、いろいろなものを楽しむというスタイルで、秋の旬の食材をこうして少しずつ手の込んだ和懐石で楽しむのも、いわゆるひとつの紅葉狩りと言いたくなります。


 


蕪に挟まれた岩手・八幡平産のサーモンは日本百名水の水で育った養殖のニジマスで、甘みが強く色鮮やか。つるんとした食感です。
銀杏の揚げ出しはペースト状の銀杏豆腐を葛で固めたもの。
実家である岩手の素材が多く入っていたのでうかがってみると、オーナーさんが岩手にゆかりのあるご縁から、岩手食材を仕入れてメニューに組み込んでいらっしゃるようです。
八幡平というと山並みを思い起こしますが、ニジマスのふるさとでもあるんですね!





手前の里いも田楽は六角形に整えられ、上に甘い風味づけのフォアグラ味噌がかけてあります。
そのフォアグラ味噌は焦がして香ばしく焼き目を入れる隠しワザ。
どのお料理も一つ、二つ、三つと手がかけられています。
もうね、錦絵を見ているかのよう!





黄色い華やかな棒寿司は秋が旬のかます、昆布締めにした酢飯の菊花寿司となっていました。





このもみじもの葉も、もちろん本もの。
岩手からの秋を知らせる品です。





ほおおおお~~^^ 説明を聞いてため息。もう一度じっくり眺めてため息。
青山で秋を見つけました。
 しかも帰らずとも岩手の秋も堪能です^^




ここで登場したお酒がこれまたすごい!
芋焼酎 星のなる木

 



芋焼酎 「星のなる木」 稀少酒
国産の紅あずまを原料に長崎・伊佐の名水を使って米麹で仕込む芋焼酎です。
窯に最初に出てくる初垂れ(はなたれ)、いわゆる一番搾りだけを集めた特別限定酒。
年に800本しか作られない市場にほとんど回らない稀少酒を、星のなる木ではここ青山と池袋で優先的に仕入れていて飲むことができるそうです。




  
きりりと透明な初たれ(花たれ)。
クラッシュアイスのロックにしてもらったら、宝石のような輝きです。
最初のしずくを集めているため澄んだ香りが凝縮し、芋なんだけど独特のかぐわしい色香。
何とも言えない旨みが詰まった貴重なグラス一杯です。  




星を集めて星座を紡ぐように、しずくが「芋焼酎 星のなる木」一本を作ります。
なんだかドラマ!





<椀物>煎り米仕立て 蟹真丈 
壬生菜 色紙葱 木の芽
おだしにはほんのりお米を炒った香ばしい香り。
鼻先をかすめる秋の香りを楽しむ椀物となっています。



<御造里>
あおり烏賊細造り 肝醤油
秋刀魚 薬味醤油
戻り鰹藁焼き 塩ダレ



それぞれの肴にそれぞれあった薬味とたれでいただきます。




特に烏賊をその肝の醤油に浸すわけですから、合わないわけがありません。
鰹は新鮮なものほど塩でいただくと身の甘みが増しますので、ぽん酢よりも私は塩で食べるほうが好きだったりします。





そんな旬の海鮮お造りに合わせられたのは、愛知「萬乗醸造」の
醸し人九平次  山田錦(EAU DU DESIR 2014)





日本酒好きのお友達お勧めの一本。
きりりと冷やしたグラスで粋に注いでくださいました。




透明感と品のある飲み口で、烏賊の肝のクセもすんなりと喉に。





<進肴>黒毛和牛と白舞茸の山椒煮 
黒毛和牛握り寿司 
西原村柚子胡桃





北海道の黒毛和牛二選。

こちらはしゃぶしゃぶで、下にはおだしと煮込まれてひたひたのごぼうがしっとりと隠れています。





黒毛和牛握り寿司のほうはというと、軽く炙り、表面に甘めの詰め醤油が塗られしっとり。
柚子胡椒が効いていて、和牛の甘みをこれまた引き立てますね。





休め>岩手県大吟醸 「浜千鳥」のソルベ 黒塩添え
炭塩と一緒に結晶化した日本酒のソルベを。
ふんわり口に含むと、ムム! ちゃーんとお酒のお味がします、かなり^^






<焼物>金目鯛松茸柚香焼き
有馬山椒卸し 獅子唐 山桃蜜煮 酢取茗荷




これまた美しい! 紅葉するお皿で届いたのは、もみじのような皮目の赤が映える金目鯛と山桃!
彩り華やかです。




ふんわりした身の中に松茸が隠されておりました!w





洋の味わいのお酒もいただきたくなり、名前も素敵な国産 甲州の淡紫(あわしむらさき)





和懐石ですが、新感覚のアレンジなので、ワインにもあいますね。




<蒸物>オマール海老の茶碗蒸し 
黒トリュフ シブレット






トリュフでオリーブオイルを香りづけしたトリュフオイルがスプーンに乗っていて、それでそのまま茶碗蒸しをすくって口の中へ。





こここれはおいしい(≧▽≦)!!
濃厚で上品で薫り高くて・・・うまく言い表せない、奥深いおいしさ!
茶碗蒸しですが、メインをも張れそうなスペシャリテです。




お店の方お勧めの、翠玉。 





両関酒造の特別純米酒。
十四代の酒造で製法を伝授、同じ製造工程で作られた、十四代に引けを取らない味と風格の翠玉。

白い果実のような爽やかな旨口でとってもいい香り!




<御食事>南部鉄釜使用 「岩手県産純情プレミアム ひとめぼれ」
明太子 縮緬雑魚 梅鰹 朝漬け 芋がら味噌 京桜味噌仕立て 粉山椒

 



粒が立っています♪




ご飯のお供たちも手が込んだもので素朴な味わいです。



<甘味>
讃岐和三盆糖を使用したプリン
珈琲または紅茶

二層のグラデーションの羊羹は、秋の二大味覚。栗と芋です。
浮島は、抹茶のスポンジのようなもので丹波の黒豆がゴロゴロっと贅沢に。
和三盆プリンは口の中でとろけてなくなります~♪



本日いただきましたのは、季節を目で舌で心で感じる1万円のコース。
こんな素敵な会席、季節ごとにいただきにあがりたくなりますね。



青山 星のなる木

東京都渋谷区神宮前5-51-8 ラ・ポルト青山4F
03-5485-1234

青山 星のなる木懐石・会席料理 / 表参道駅渋谷駅明治神宮前駅
夜総合点★★★★ 4.0