昨秋のとある日、吉祥寺の井之頭公園はこの日もいい紅葉っぷり。
♪小さい秋~
小さい秋~
小さい秋、見~つけた~♪
そんな歌と裏腹に、私が失った大きなものがここにありました。
きょうは、そのお話――――。
(今日も吉祥寺はマイペースです。)
向かう先は駅に向かう公園の階段をのぼった先。
以前に撮影モデルをしたイタリアン「プリミ・バチ」のお向かい。
吉祥寺、井之頭公園前ときたら、寄るのはここしかありませんな。
そう、吉祥寺「いせや」。
焼鳥の老舗店です。
公園店は、井之頭公園脇に1985(昭和60)年に根を生やし、焼鳥1本80円という安心価格で暗い夜道を賑やかにしてきた立役者。
(ⓒ吉祥寺経済新聞よりお借りしました)
(@吉祥寺経済新聞)
地元民に愛され、集う者を癒してきたあの「いせや」が―――――!!
カオスだった魅力的な建物が、新しくなっとった――!
ガチョ―――∑(゚Д゚)―――ン!!!
聞くと老朽化を理由にもう2年も前に海藻に、ではなく改装になったんだとか・・・
あの汚ナシュランみたいな 古くてギシギシ上る階段と、崩れ落ちそうな二階が好きだったのに!
確かに、いつ崩れてもおかしくない、焼鳥と一緒に埋もれるなら本望か、とか考えたけど←ぇ
打ちひしがれながらも空腹には勝てず、脱力なまま入店してみることに。
お昼時ですが、お客さんの入りは1階で60%ほど・・・。
もっぱら男性ですね。これは以前と変わらず。
お値段据え置きなのはうれしい・・・。
けどメニューさえ新しくなり、なんだか「昔の私は忘れてください。」と言われたかのよう・・・(哀)。
すべての食べたいものを一気に注文。
哀しかったので・・・。
哀しかったので、真っ昼間から飲んじゃうもんね・°・(ノД`)・°・!!
「青りんごサワー」 350円
で、青りんごサワーを「ぐび」の「ぐ」くらい喉に通したところで、来ちゃったよおい。
「うめ茶漬け」 350円 が。
だし茶漬けではない、普通のお茶使用のお茶漬けです。
もちろん田中邦衛のような勢いで心の中で叫びましたとも!
「お茶漬けは最後のシメでしょうが!!」
というわけで、うめ茶~を半分ほどすすっていたころに、
「ミックスやきとり」 320円
(手前から、ハツ、シロ、鶏皮、つくね)
実は前からうっすらと感じていた、「いせや、焼鳥の味はいたって普通じゃね・・・?」を、この日は確認するいい機会となりました。
その予感は当たっていましたよ。うん、普通に美味しいです。
でもこの"普通に"って実はくせ者。
合格点ギリギリのおいしさってことではないかと思うのです。
今回ま新しい、木漏れ日挿す木のカウンターで(真っ昼間っていうシチュエーションもあったけど)、結構真剣にひとりで味を確認しました。
あの空間で食べるからこその、あの「ウマさ」。
あの空間が味を4割増しに見せていたのですね。
ああ、香ばしい壁が(別に壁を舐めたわけじゃないけど)! すすと脂で湿った床が! ギシギシ迎える階段が恋しい~~!!←褒めてる
名物、「手作りシューマイ」 360円。
一粒が大きめで具はスタンダードな粗びき。
食べすぎかと思ったけど、外せなかったのです。
けしてまん丸じゃない、くしゅくしゅっとしたこのパグの首の下みたいなしわが特徴のシューマイ。
皮がみずみずしくて好き。
シューマイは、NEWいせやでも安定のおいしさだった。
ほっとした。
ホッピー越しに見える公園の緑も、「いせや」らしからぬオシャレな雰囲気・・・(←失礼)
古着のカップルさえ似合ってしまう小ジャレた焼きとり屋風景になってしまいましたよ、お父さん(ノДT)。
後で調べたら、「いせや」のHPで改装前の最後の日の貴重なショットが見られました!
そうそう、この2階!
このギッシギシ揺れる階段!
階段そばの通路の屋台みたいな狭いテーブル席、そこから見える年季のたった屋根、水漏れをカバーするブルーシート・・・
何もかもが懐かしい!!
こんなことがあるから、写真を撮っておけばよかったと思う。
いやたぶん撮った、データをなくしちゃったバカな自分が恨めしい。
バカバカバカバカ!!
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いせや 公園店
東京都武蔵野市吉祥寺南町1-15-8
0422-43-2806
12:00~22:00
月曜日定休
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いせや 公園店 (焼き鳥 / 吉祥寺駅、井の頭公園駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.4