実は私自身、アレルギーが出やすい体質で、春からこちら食物アレルギーが原因ではないのですがひどいじんましんが全身に。
24時間かわるがわる発疹が出てしまい、眠れない夜もあるほどです。
原因不明なのでたちが悪いのですが、アレルギーの正体不明さ、気持ち悪さはとてもよくわかります。
わが子たちも食物アレルギーは今のところないのですが、アレルギーはいつ発症するか誰に起こるのかわからないもの。
ある日突然、抗体が! 大人になって発症!ということも有り得ります。
あんずやキウイ、ナッツを食べると唇がヒリヒリしたりかゆくなることがありませんか?
知っておいて学んでおいて損はない、アレルギーセミナー永谷園さんの本社で行われ、貴重な会に参加させていただきました。
・・・まずはアレルギーを知ることから。



食物アレルギーとは?



特定の食物で、皮膚・呼吸器・消化器あるいは全身に生じるアレルギー反応のことを言います。

※アレルゲンが体内に侵入 → Ig抗体が作られる → 再び同じアレルゲンが侵入


症状

かゆみ・じんましん・赤くなるといった皮膚症状が90%、声がかすれる・咳・呼吸難・ゼーゼーする呼吸器症状が32%、ひどくなると意識がなくなる・唇や爪が青くなるショック症状に陥ってしまいます。
実際に記憶に新しいところで、調布市のお子さんが給食が原因のアナフィラキシーショックで亡くなった痛ましい症例がありました。
また、食物と運動が合わさることで誘発されるという症例もあり、食物を摂っただけでは発症しないのに運動をするとショックを起こす不用意に恐ろしい症状まであるそうです。
中高生に多く、6000人に1人発症だとか・・・。
わが子がかからないという確実性はありません。




東京都「食物アレルギー緊急時対応マニュアル ダウンロードできます。

食物アレルギーが理解されていない現社会では、アレルギー配慮食品の周知や、アレルギー配慮商品を扱う店舗の少なさもあり、家庭での食事に比重がかかってしまいますね。
家庭では、除去食と代替食での献立が必要不可欠となります。

■乳アレルギー→小松菜・切干大根・大豆製品・海草・小魚・・・
■卵アレルギー→肉・乳製品・魚介類・大豆製品・・・


家族全員がアレルギー食を食べるか、アレルギー児だけ別料理にし混入に注意するか。
どちらにしても家族や食事を作るお母さんの気苦労はいかばかりかと想像できます。




食物アレルギーの子を持つ会」 代表の武内さんに、患者家族を支える活動などについてお話を伺いました。 
食物アレルギーの子を持つ会」は、アレルギー児の親同士の情報交換や交流、社会への理解を広く求め、働きかけをされています。
アレルギーに敏感になっていると、「神経質なお母さん」、「宗教系統なお母さん」、また当のお子さんは「好き嫌いの多い子ども」と誤解されることが多くあり、心身疲れる場面もしばしば・・・
心を痛めるばかりに出かけることがためらわれたりする中、患者家族を支える活動として、会報の発行、交流会や学習会、調理実習、旅行企画や季節の食事会なども企画されたそうです。

主な活動内容は、まずは患者家族と関係者が正しい知識を得て、気持ちを共有すること。
行政への働きかけで表示の推進や、認識の広報役。
研究機関の協力、ガイドラインの作成。
食品企業への関わりで意見交換
もなさるとか。


私がこの日、一番胸を打たれたのは竹内さんが「食物アレルギー対応旅行」を企画されたお話。

食物アレルギーがあると、外食も旅行も困難を極めます。
いつも孤独で、地味で、先が見えず不安でいっぱいなお母さんたち。
そんないつもアレルギー食作りに一生懸命なお母さんたちが、たまには食事作りから離れ、みんなで心から楽しめる時間をと武内さんは計画されました。

食物アレルギー対応施設で、あえて食事はバイキングにされたそう。

いつも食べるものをためらい、我慢し、みんなと一緒のものを選べない子供たちに、好きなものを好きなだけ選んで食べてもらうこと

初めて旅行した、初めて好きなものを選んで食べた、そういうご家族もいらしたそうです。

そしてすごいところは、現地の懇親会でこのツアーでどれだけの人がアレルギー児のためにと動き、どれだけの思いと熱意があって実現したのか、きちんとその気持ちを伝え、懇親会で理解を深めるのだとおっしゃったこと。

こうしてたくさんの人に支えられていること、一人だけで苦しんでいるわけではないことに気づき、顔色がぱっと変わり前を向くことができたお母さんたち。

アレルギーのある子に、
アレルギーのない子と同じ体験をしてもらいたい―――。

それこそが武内さんの願いなのだとわかりました。





永谷園さんにはA-Label(エー・ラベル)という食物アレルギーに配慮した永谷園独自の製品ブランドがあり、社内にアレルギーに配慮した商品にかかわる問題を検討する各部署をつなぐA-FREE(エー・フリー)委員会という組織があるそうで、所属社員さんは25名ほどいらっしゃるのだとか。  
その運営委員長・海野さんのご挨拶もありました。




食物アレルギー表示は、食品衛生法により特に発症例や重篤化する表示を義務化された7品目(卵、乳、小麦、えび、かに、そば、落花生)、推奨される20品目(あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイ、ごま、牛肉、くるみ、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、桃、山芋、りんご、ゼラチン)があり、1g中100万分の1以上入っていたら表示する義務となっているのだそうです。
ちなみに永谷園では配慮食材をすべて表示しています。

そばなどは大人になってからかかることが多いのだとか、生だけでなく加熱してもアレルゲンとして変わらないなど具体的な例も聞いて、驚きの連続でした。




子どもたちの大好きな妖怪ウォッチ、トッキュウジャー、アンパンマンといったキャラクター商品も、一部アレルギー配慮商品として、隔離したA-Label室専任作業員が行う、という特別な管理体制・生産体制の下、作られていました。
















こちらのカレーを実際に試食です^^




普通カレーは冷めてしまうと肉が固くなってしまったり、何よりも脂質が凝固してしまうので分離してザラザラと口の内側の粘膜についてしまう不快感がありますが、こちらのカレーは温めなくてもなめらか!
お肉も柔らかく、何よりそのなめらかなルーに驚かされます。
そしておいしい。




またアレルギー配慮商品であることを別としても、賞味期限が3年なので非常食としても有効。
事実、災害時の避難所でアレルギー児に物資として与えられた中に、食べられるものの少なさにお子さんも親御さんも苦しまれたそうです。
永谷園さんでは、震災後に非常食の開発・製造販売が進んだそう。
これはあまり一般的に知れ渡っていない気もしますので、非常食の技術も改めて情報発信してもらえたらなぁと思います。





アレルギー配慮だけでなく、香料・着色料・化学調味料も入っていません。
もちろんパッケージ自体にも、アレルギー配慮商品の記載、不使用食材の羅列があります。




学校給食に永谷園A-Labelが使われていたら。
「私だけちがう給食」「食べられないものを避けて食べる」ことがだんだんなくなるね。
みんな同じ、みんな一緒。
きっとその子もお母さんも、今よりもっと笑顔が増えていくことでしょう。

私自身学校に顔を出すことも多いですが、永谷園のこうした取り組みはあまり周知されていないように思いました。
こういう取り組みこそ広く知らせてほしい。
CMやPRをしてほしい。
考えさせていただける場に呼んでいただき、大変うれしかったです。




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永谷園お客様相談室:0120-919-454(平日9:00-17:00)