あいたい兵庫・旅ブロガーとして台風の丹波エリアを親子で訪問中の日記です

その1

その2

その3

私が訪ねた丹波は、首都圏からだと残念ながら新幹線でも飛行機でも一本では行けない、兵庫県でも京都府に隣接した東エリア。
篠山市と丹波市です。
当初考えていたのが、化石がテーマの篠山を中心に城下町をめぐり、山の幸と陶芸に触れる古きよき時代(恐竜時代は古すぎ?)をさかのぼる、秋らしい懐古旅の予定でした。
なので谷川駅周辺で市街地にありお安く泊まれるところをホテルサイトで探し、ポイントも使えるホテルを柏原駅周辺で予約していました。
ちーたんの館から谷川駅まで向かうと、雨雲で視界が暗くなっていることに気づきます。
本来なら他もちょこっと観光して行こうと思っていましたが、JRが間引き運転や運休をし始めたこと、たとえスポットに着いたとしても雨足がよくないことを考慮して、ここは子連れでもあるし宿へ向かうことに。
一つ先の柏原(かいばら)駅に着くと、また雨足は増していて、レインコートを着た子供たちもぶるぶる震えているし、バッグにかけたビニールもお役にたたず中身の着替えまでびっしゃり。
改札を出て二人の手を引き線路沿いを歩いていると、一軒のラーメン屋さんがこうこうと灯した看板に出会いました。
すかさずラーメン好きな息子、「ラーメンが食べたい!!」と。
本当は、篠山のご当地グルメでもあるらしい〝丹波篠山丼〟でも食べようねと言っていましたが、暖を取る意味でもまだ5時半でしたが、思わず入店・・・。
この悪天候の中、見知らぬ土地で助け舟のように開いていたお店のありがたみ・・・
嬉しかったなぁ
入ったお店は、インパクトのある字で旨麺と書かれた「柏原町・ふくちあん」さん。
店内は一席ずつ独立した席なので、周りを気にせず食べられて子連れにも最適。
入口に券売機があり、つけ麺がイチオシなのか「つけ麺大盛り無料」の注釈もあります。
ただ、寒かったので汁麺が食べたくなり、シンプルラーメン680円に味玉プラス、ギョーザセット350円、唐揚げセット340円×2を注文。
ラーメン屋さんにしてはメニューがたくさんあり、好みで脂の量や硬さもいろいろ選べそう。
濃厚豚骨だしと書いてありますね。
麺と水は丹波産、玉ねぎは淡路、醤油は但馬(養父産かな?)・・・とこだわりがうかがえるメニュー表。
イラストもとっても可愛くてついつい読みふけっちゃう。これは期待が高まるなぁ
ん? 替え玉100円?!
来る前から替玉も頼んじゃいました。
すぐに出てきたシンプルラーメンは細ストレート麺の私好みの豚骨ラーメン♪
深みのあるスープは底が見えないほどの色合いですがしつこくはなく、堅めの食感の麺とよくからみます。
何風なんだろう、博多風?に感じましたが福知山あたりって主流は何ラーメンなのでしょうね。
トッピングのニラと紅ショウガ、ゴマはカウンターの方にあり無料で取り放題。
ギョーザはスタンダードな野菜あんのギョーザ。セットにしたのでこれにご飯とたくあんがつきます。
皮が柔らかく、私はもっとパリッと硬い皮の方が好きですが、子どもたちには食べやすく好評~
そしてふくちあんの名物メニューだという唐揚げのハーフサイズのセット。こちらにもご飯とたくあんつき。
唐揚げは薄付きで香ばしい衣が中のジューシーな鶏肉を包んだ、人気がうかがえるおいしさ!
このボリュームで340円で出せるのがすごい!!
ラーメンが私の好みなストライクで、麺の替玉どころかスープも綺麗に飲み干したところ・・・
喜びは
喜びながら
喜んで
喜びを
運んでくる。
――― どんぶりの底からこんな言葉が。
嵐の中を連れまわし、子どもがあちこちいなくなればイライラと叱ってばかりのダメなお母さん。
心の狭いお母さん。
雨風を避け入ったラーメン屋さんの温かいラーメンとご飯は思いのほか冷えた身に染みて、叱ってばかりの自分に
「そんなんじゃ運は逃げてくよ」 とラーメンは教えてくれたのかも。
カラのラーメンどんぶりを見つめて少ししょげている私に気づいた息子が、
「おいしかった!」って満面の笑み。
喜びを運んでくるのはいつもこの笑顔なんだけどなぁ。
わかっているのに、なんでついつい小さなことで叱っちゃうんだろ。
お店の通路には子どもの描いた似顔絵がのれんみたいにぶら下がっていて、よく見ると家族の笑顔だったり、メッセージだったり。
ファミリー層が集まるお店なのでしょう。
笑顔でラーメンを食べ、ギョーザを食べ、唐揚げをつまむ。
そこには喜びという字がよく似合うし、そんな賑やかな笑顔が福を運んでこないわけがない。
パパがいれば台風でもきっとこんなに不安じゃなかったと思う。
今度来るときは一緒に来たいね。
秋のおいしい丹波に、一緒にね。
満腹でふくちあんを出ると、雨が奇跡的にやんでいました
空は不思議な紫色。
雲が秒速で駆け抜ける姿がなんとなーく日本むかしばなしに出てきそうな、そうだねここに堀があったら、間違いなく『おいてけ~!』って何かに言われそうなそんな雰囲気
三人でぎゅっと手を握って、元気づけに大きな鼻歌を歌いながら、ホテルへ足早に急ぎます。
「柏原町・ふくちあん」
丹波市柏原町柏原1139-10
0795-72-2720
柏原町ふくちあん (ラーメン / 柏原駅)
夜総合点★★★★☆ 4.5

