ご存知、世界遺産に認定された岩手県平泉・天台宗東北大本山、関山中尊寺
奥州藤原氏による栄華を極めた証がそこに残っています。
いつも車でふもとの駐車場まで。
この写真のときは夏。外国人の男友達を連れて行ったのですが、その造りにずいぶん驚いていましたね。
なんかやっぱりね、岩手は独特な風習がいっぱいあるよね。関西出身のわたしもびっくりすることがいまだに多いです。

 

中尊寺と言えばカタログも観光マップもこの角度のものばかりですよね。金色堂がチラ見できるからでしょうか。



でも私は中尊寺といえばこの表参道・月見坂。坂女(サカージョ)ですからね(笑)。
左右には江戸の時代にこの地を納めていた伊達藩によって植えられた、樹齢300年を超える立派な杉が並びます。
雪の季節ともなればつるつるで参拝客の行く手を阻むこの坂ですが、登りきると甘酒の振る舞いや田楽のおいしい匂いが待っています。



歴史を感じる本堂の門。
もしやと思いますが世界遺産になってきれいになっていたりとか・・・しないかな?

 

本堂境内の立派な松。
元朝参りで激混みな境内でも、この松を見れば心が和み、じっと待っていようと思わせてくれる不思議な松です。また、きれいに人手が二分に分かれるので、そういう意味でも混雑回避の策となっています。

   

 

   


一緒に出てきた写真がありました。



アナゴ釣りでよく行っていました陸前高田の漁港。
写真の整理をしていたら時がとまる思いで作業が進みません。なかなかレポートが進まず申し訳ありません・°・(ノД`)・°・



穴場といえば穴場、釣り人も少なめ。
よく漁師のおじさんと話しをして、釣り餌屋のおばさんのお店にも顔を出していました。
このお店、ポテトチップスを買ったら消費期限が2年も切れてる!! いつからお客が来ないんだ!と突っ込んでしまったような小さなお店。
なんとお店の中の天井にツバメが巣を作ってしまったからといって、夏はずっとツバメの出入りを妨げないように玄関を開けています。
客よりツバメの人数の方が多い、そんなお店でした。

私がそのとき真新しい大きくそびえる堤防の上を歩いていたら漁師のおじさんが声をかけてくれたの。
「その堤防さ、気ぃつけろ。高いから。落っこちんなよ!」
できたばかり、万全の防衛で構えた自慢の堤防だって。黒い顔を向けてがっはっはと笑うおじさん達に、釣れなかった日には魚をもらったりもした。
岸壁に干された網からただよう鼻を突く臭気は、漁師のおじさんたちの成果。
「いっぱい獲ったど!」という結果の匂いがする。
白く大きく続く堤防にのっかって、釣竿を垂れる。水平線に沈んでゆく夕陽の風景が私は一番好きだった。



でも雲の様子がたびたびおかしかった。
放射線状にたなびくように引っ張られた雲が、数日後には黒く煙る。
震度3くらいの揺れだけど、ここで地震にあったこともあった。逃げようとおたおたしていたら、
「大丈夫、大丈夫。ここは絶対に波が超えねぇ堤防だで。」
おじさんが言っていた言葉を、今も痛烈に思い出します。

津波の映像を見ていたら、あの漁港が映っていた。



何もない一面の水。
荒れ狂う波に片鱗も見えない高い白壁。

ニュースで見た生々しい光景はたぶん一生消えないことでしょう。
旅しただけの私でもそうなのだから、そこに住まう人の気持ちはいかばかりかと思います。








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