草津旅行で泊まった先は、草津の中心街から車で少し上った、高台の別荘地に建つ白亜のペンション。
オーナーさんとその娘さんが切り盛りなさっています。
予約をする前、子ども同伴料金と空室状況問い合わせの電話をした際にまず私が聞いたのが、「地震のときは大丈夫でしたか? 被害はなかったですか?」という言葉。
挨拶がこういった形で始まるのは悲しいことですが、だからこそただの宿泊客以上のお話が多少はできたように思います。
群馬は震災以降、そして原発の事故以降、めっきりと町を歩く人が減ったそうです。
風評被害がひどく、ただでさえ宿泊施設が多い地域、低価格戦争も起こっている現状に、さらにお客が減ったものだから心痛いかばかりでしょう。
食堂の窓から望める、輝きあふれる緑の景色も、私たちと一組だけしか味わうことができません。
実はそのもう一組とは、福島県の南相馬から非難された方。
私は原町に住む友達の消息や町の現状が知りたくてたまりませんでしたが、過酷な状況で暮らしていらっしゃる方に、自分の知りたいことのために被災地の話を出すことがはばかられ、挨拶しか交わすことができませんでした。
手入れの行き届いた和洋室のお部屋。
全9室のすべてでLAN接続が無料でできるそうです。
窓からは緑の木々が、人間の戸惑う姿をものともせず、季節を謳歌。
・・・落ち着きます。
食事は食堂にて洋食のコースメニューなので、黒猫ラベルの白のハーフボトルを追加でオーダー。
すっきりしていて初夏にぴったりな爽快な喉越し♪
煮詰めたコクのあるオニオンスープ、
海老のクリームグラタン、
たこと白身魚のマリネに食用花を添えて、
あとはサラダとライス、チョコレートとバナナのムースでした
お風呂は宿泊客は私たちだけ、ということで女湯を24時間貸切に♪
泉質書きには“無色透明”とありますが、私の目にはなんとなく白緑がかって見えました。
常に湧き出ているお湯は、さほど遠い距離ではありませんが湯畑ではなく、万代源泉のお湯。
草津温泉には、湯畑源泉、白旗源泉、西の河原源泉など5つの源泉があり、その中で最も泉温が高いのがこの万代源泉だそう。
なんと泉温96℃!! どっひゃー!
お宿に来るまでにいくらかは冷めているとはいえ、蛇口に手を当ててみると推定45℃ほどはあろうかと。結構熱いよ~~!
近距離に湧き出した温泉でも泉質は違うのが、温泉の面白いところです。
岩風呂の岩には白い鍾乳洞で見たような結晶がたくさんついています。水分を多く含むところは濃い碧色。
つるみのあるお湯は硫黄を含む強酸性泉。
子どもたちとはしゃいで入っていたら、バシャバシャ飛んできたお湯が、目に沁みて痛いのなんの!
舐めてみたら、超~酸っぱい!!
今まで三浦の海洋泉で味わったみたいに“しょっぱい”んじゃなくて、“酸っぱい”の。
温泉分析書を見たら、pH1.46ですって、こりゃ沁みるはずだ・・・
今まで入ってきた中で一番の強酸性泉じゃないかな?
殺菌効果が高いので、皮膚炎や傷も直るほど効き目があって、万病に効く名湯中の名湯! まさか当たったペンションで、こんなにすばらしいお湯に出会えるとは思っても見ない、ラッキーでした
でもオーナーさんはね、言葉どおり湯水のように捨てるほど湧いて出るから有難みがないんだって・・・
モッタイナーイ。
うちに輸送してもらいたいよー。
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