中貝市長にお会いしたときにいただいた、発刊されたばかりの絵本「みえとコウノトリ」。
引っ込み思案な少女みえの不思議な体験が、美しい豊岡の景色を通して描かれます。
永田萌さんのイラストがいつものタッチとは少し違いますが、ていねいな筆のタッチはやはり素晴らしく、にじむ夕陽が真っ白なコウノトリに映えます。
学校の推進している読み聞かせ活動に参加している私。係だったので「みえとコウノトリ」を推薦本に選ばせていただき、さっそくちゅーたのクラスのみんなの前で読みました。
黙って絵に魅入られる子供たち。
見学のお母さんや先生はコウノトリのストーリーの背景にあるメッセージにはっとさせられます。
作者の池田さんは残念ながらつい先日お亡くなりになりました。
存命でいらした数日前、最後の面会の日に、東京の出版社に駈け合って一冊だけ病室に完成した本が届けられたそうです。
暮れなずむ夕陽のシーンでおしまいだったこの絵本。
―――挿絵の永田さんの強い希望で、最後に緑かがやく豊岡の風景が書き加えられたとのこと。
・・・緑のかがやきは命のかがやき。
最後のこの一枚の大切さ、いろんな思い。
そのいきさつを思い出し、読みながらも声が詰まってしまい、最後のこのページがなかなか開けませんでした。
「みえとコウノトリ」
フレーベル館 池田啓/著 永田萌/画

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