監督:榛葉健
製作年:2012年
3月11日の今日、
みなさんはどんな一日を過ごしましたか。
私は、
今日は一日オフィスでデスクワークに追われていました![]()
先生に依頼していた原稿が届いたので、
それを校正したり、
取材先のAPO(日程確認)を取ったり…
いつも以上に慌ただしい1日で、
本当にあっという間に過ぎてしましました。
昨日は、
洗足学園中学校高校で上映される
「うたごころ 2012」を観てきました。
宮城県南三陸町に暮らす女子高校生の姿を追った
ドキュメンタリー映画です。
あの日、
彼女は友達とカラオケ店で地震に遭遇し、
二人で一緒に在籍する高校に避難しました。
両親は無事だったものの、
血のつながらない父親が買ってくれた自宅と、
父親の弟を含む親類を5人失った彼女。
しかし、
合唱部の仲間や友達、
そして強く結ばれた家族と共に支え合いながら、
一歩ずつ震災の悲しみを乗り越えていく決意をします。
テレビ的な演出のほとんどない、
いたってシンプルな映画ですが、
音の一つ一つ、
スクリーンに映る景色の一つ一つ、
そして、
そこに生きる人々の表情の一つ一つが、
被災地の現実を痛いほどに伝えてくれます。
震災当時はまだ2年生だった彼女は、
大学受験を迎え、
故郷を離れ、新たな人生を歩み出します。
あれから「もう」2年…。
でも、
もしかしたら「まだ」2年なのかもしれません。
普段、慌ただしく過ぎていく都会の真ん中に身を置いていると、
震災の記憶は、
私たちが想像している以上のスピードで遠いものになりつつあるのかもしれません。
でも、
私たちは、
今日のこの日を生涯決して忘れません。
大切
な人を、
大切
な住処を、
大切
な町を失った心の痛みは、
きっと、
世界中のどこにいても、
同じ人間の気持ちとして理解し寄り添ってあげることができるはず。
この映画は、
ささやかだけど、
決して揺るがない強い決意を思い起こさせてくれる作品です
自主上映の作品ですが、
今後、
順次全国でも上映される予定とのことなので、
ぜひお近くで上映されることがあったときには、
観に行ってみてくださいね。

