ビッグマッチ

前半戦を終えてすぐ、サンダーランドは大局を迎えた。

首位ハル・シティとのビッグマッチだ。


お互いに24試合を消化して、ハル・シティは13勝8分3敗の勝ち点47で1位、対してサンダーランドは13勝4分7敗で勝ち点43で3位だ。

この試合に勝てば首位に上がることはないが、優勝争いに今後絡んでいくなら、決して落としてはならない1戦だ。

そのことは、tokihimo監督も重々承知のようで、


「ここが後半戦の我々の未来を占う一戦だ。勝利してみせるとも。苦痛の時間は過ぎた。あとは登っていくだけだ。」


ビッグマウスの指揮官らしい強気の言葉で、記者たちを沸かせた。


↑試合前の記者会見。tokihimo監督は守備に言及。


さて、試合はサンダーランドのホームスタジアム、スタジアム・オブ・ライト。

スターティングメンバーは以下の通り。

サンダーランドはベストメンバーでスターティングメンバーを組んできた。

GKはOmossola、3バックは右からO'Nien、McIntyre、Sanderson。中盤は底にSarpei、インサイドハーフはHarperとScowenが務め、右にJones、左にArribas。2トップはリーグ最強の得点力を誇るKitagawaとIdah。考えうる限り、最高のメンバーを揃えてきた。



試合の主導権を握ったのはホーム側、サンダーランドだった。

この日も好調をキープする2トップ、IdahとKitagawaを中心に中央からゴールに迫る。しかし、ハル・シティもサンダーランドの猛攻をいなすように防ぎ、カウンターのチャンスでは思い切りのいい攻めを見せた。それに立ち塞がったのがOmossola。急成長を見せる22歳は果敢な飛び出しで何度もチームの危機を救った。


↑先制点を奪ったKitagawa。


試合が動いたのは後半に入ってからだった。後半64分、中央から抜け出したKitagawaに、Harperからスルーパス一閃。フリーになったKitagawaは簡単にゴールを奪い、この重要な天王山で貴重な先制点を奪って見せた。熱狂するサポーターに祝福される姿は、ようやく彼がこのサンダーランドに馴染んできた証拠だろう。


↑先制点に喜ぶサポーターたち。



↑トドメを刺したのは伏兵Scowe

その後、あとの無くなったハル・シティが猛攻に出るが、この日は守備陣も奮闘を見せる。幾度もハル・シティの攻撃陣をディフェンスリーダーのMcIntyreを中心に防いでみせた。
そして、攻守の後にはカウンターが待っている。後半80分、試合も終わりに近づくその瞬間に、1人の伏兵がトドメの一撃をお見舞する。ここぞという場面での決定力に定評のあるScowenが、またも中央から飛び出してゴールを右隅に突き刺した。これで2点差をつけたサンダーランドはこのまま逃げ切り、試合は2-0の完勝。首位ハル・シティ相手に堂々たる結果を残した。






冬の移籍市場


かくして、サンダーランドは首位を倒した勢いを維持したまま、冬の移籍市場へと突入した。

まず、冬の移籍市場では期限付き移籍で加入していた2選手が退団を表明した。

まず右ウィングで、圧倒的なスピードを活かしてチームの武器になっていたJonesが退団した。彼は自分の出場機会の少なさに疑問を持っていたようだ。

もう1人はSBのVokins。試合出場は少なかったし、それに加えて3バックに適応出来なかった。彼の退団は既定路線だった。



結果的に、冬の移籍市場でサンダーランドは動きを見せなかった。夏で積極的な補強を行ったため、冬は必要なかったということなのだろう。

Jonesの退団に伴い、空いた右ウィングのポジションは埋められなかったが、チームはユースから昇格させるつもりのようだ。



冬の移籍市場終了後、すぐにサンダーランドは1人の選手のユースチームからの昇格を発表した。

彼はAlfonso Quintert。ポジションはLMで、スカウト曰く、ユースチーム最高傑作のHarperに負けない才能があるとのことだ。

この写真は、移籍市場から少し後の写真だが、途中出場から出場機会を増やしている。

若手の多いチームだが、その潜在能力を発揮させる監督がいる。優勝争いにくい込んだサンダーランドは、更なる成長を見せようとしている。