従兄弟の結婚式に招待されたとき、まさか自分がちょっとした仕掛け役になるとは思ってもいませんでした。式の二週間ほど前、従兄弟から「披露宴で余興をやりたいんだけど、映画好きなお前のセンスを借りたい」と連絡が来たのです。
聞けば、新郎新婦が二人とも大の映画好きで、特にお気に入りの作品にちなんだサプライズをしたいという相談でした。候補として何本か作品を挙げていく中で、二人が付き合い始めた頃に映画館で観たというミュージカル映画の話になり、そこから一気に方向性が固まっていきました。曲の力強さと、みんなで盛り上がれる振り付けのしやすさから、結婚式でグレイテストショーマンの楽曲を使うという案に落ち着いたのです。
そこから私は選曲担当のような立場になり、劇中のどの場面の曲を使うか、サビのどの部分で友人たちが一斉に踊り出すかなど、従兄弟や参加メンバーと何度もやり取りを重ねました。練習日は仕事終わりに集まることが多く、疲れた体にムチ打ちながらの振り付け練習は正直しんどい部分もありましたが、みんなで同じ映画の話で盛り上がりながら練習する時間は、それ自体がとても楽しいものでした。
そして本番当日、乾杯の後に流れ始めたイントロに新婦が反応した瞬間、会場の空気が一変しました。サビに入ると同時に友人たちが一斉に立ち上がり、新婦は口元を押さえながら涙をこらえきれない様子でした。
映画の一場面が、こんな形で誰かの人生の思い出になる瞬間に立ち会えたことは、私にとっても忘れられない経験になりました。
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