私は、歯科衛生士専門学校時代、
授業の中でこんな話を聞きました。
「寝たきりの人が、飲み込みの訓練を受けて、
食べれるようになったら、寝たきりじゃなくなった」
という話です。
これを聞いた私は、
“食べれる=食って生きる” ということに直結していて、
「すごい!私もそんな人の役に立ちたい」と想い、
飲み込みの訓練ができる現在の勤務先に就職しました。
私が選んだのは歯科の中でも【口腔外科】という特殊な分野で、
個人開業医ではなく大きな病院に勤めました。
外科手術をし、普通のお食事が出来ない患者さんに向き合って、
まずは体操をしたり、
ゼリーを飲み込むという初歩的なところから一歩一歩リハビリしていく。
そんな飲み込みの訓練を15年やってきました。
【口腔外科】では今まで普通に飲みものを飲んだり、
食事をしていた方々が、
飲み込みがスムーズにできなくて、
もがき苛立っている姿をたくさん見てきました。
励ましたり、
コツをお伝えしたり、
患者さんと二人三脚でスモールステップで進んでいく、
そんな毎日です。
その中で、患者さんがだんだんと飲み込むコツをつかんで、
徐々に普通の物が食べれるようになってくると、
とても嬉しいものです。
そして、子どもの出産を機に、
我が子がなかなかうまく飲み込めない、食べられない、食べてくれない
そんな姿を見たとき、
『私が今まで患者さんにしてきたことは、赤ちゃんや子どもにも通じる部分があるのでは?』
と思い「食×歯科衛生士」の視点で、
なにかママをはじめ養育者にお伝えできるのではないか?
と思うようになりました。
また、忙しかったり疲れていると、
「献立考えるのも、作るのもめんどくさいなぁ~」と
ついつい食事は簡単なものに手を出しがちで、
私自身も実家暮らしから結婚して
自分で家事をしなくてはいけなくなった時に、
時短でできる○○の素などを、
多用していました。
ほんとめんどくさがり&ズボラなんです…
しかしそういったものは、
時短で簡単に食事を作れる反面、
いろいろな添加物がもりもりに入っています。
その当時は、添加物が身体に悪いと気にするよりも、
簡単につくれることを優先してしまっていました。
しかし、子どもが生まれてから、
授乳が始まり、自分の食事が子どもにまで関わってきました。
それからというもの、
食品表示を絶対見るようになり、
普通のスーパーのほとんどの商品に
添加物が使われていることを知りました。
(馬も授乳中は、食べるもの気にしてるのかな?笑)
そんな中で、安心安全な食事を心がけていましたし、
子どもの歯の手入れもしっかりしていたのですが、
『なんと!!長男が4歳の時に虫歯が発覚』
しました!
歯科衛生士の私にとっては、大大大ショックでした!!
歯磨きはちゃんと仕上げ磨きをしていたし、
フッ素入りの歯磨き粉も使っていたのに
「な~ぜ~!?」
お隣さんにも、「ママ、衛生士さんなのに~?」
などと言われ、
本当に悔しかったし、悲しかったです!!
それからというもの、
歯のお手入れだけでは子どもの歯は守れないと実感し、
今までの生活を見直し、
他にも何かできることないかな?考えた時に、
よく噛んで食べられれば、お口を鍛えられる!
とひらめきました
噛むことについて調べると一石何鳥ものメリットがあり、
そこからかむかむレシピを作り始めました。
子どもの頃から、
食べるだけで自然と嚙む回数が増えれば、
病気や老化の予防につながり、
子どもの目鼻立ちもはっきりするといった効果も期待できます。
また、よく噛んで食べる子は肥満でなく、
勉強も良くできるといったデータもあり、
この時期からかむかむレシピを取り入れることが、
とても大切なんです。
自分も家族もずっと
食べることを楽しめるように、
たくさんのママに取り入れてもらいたいという想いから、
かむかむレシピアカデミーという講座を作りました!