未完の世界遺産『サグラダファミリア』を学びに名古屋市美術館へ。
サグラダファミリアは、140年前からスペインで作り続けられている大聖堂。
産業革命により大富豪と貧困層の格差が生まれた時代。
(ガウディのパトロンのグエル伯爵も富豪)
信仰心低下が社会不安の原因だと考えたヨセフさんが、サグラダファミリアつくろうと提案。
ガウディは二代目建築主任。
日が昇る東側が『生誕の面』
キリストの生誕にまつわる話が彫刻で再現されている。
聖書の内容をつめこんだサグラダファミリアは
石の聖書と呼ばれている。
生誕の面の上部にある『生命の木』
糸杉は不死の生命を、鳩は信者を表してる。
植物や動物の彫刻がたくさん。
ガウディは幼い頃から病弱で(リウマチ)
自然を観察して過ごしたそう。
植物の骨格や形状も研究して建築に生かした。
すべての形に意味を考えていたガウディ。
このアーチ型の建物も実験を重ねてつくられた。
逆さ吊り実験。
ロープや布におもりをつけて形を研究。
その形状を反転することで
重力に強い建物にした。
柱に注目。
枝分かれしたこの形は木からヒントを得て作られた。
ガウディは自然をヒントにして建築に生かした。
サグラダファミリアは『光の聖堂』『音の聖堂』
と呼ばれ
彩光や音響が計算され尽くされている。
彩光塔。
バロック時代の様式を用いた装飾。
ガウディは『歴史』『自然』『幾何学』を重んじ、昔からある手法を大切にした。
日が沈む西側が『受難の面』
最後の審判やユダの裏切り、磔などが表現されている。
南側『栄光の正面』
まだほとんど作られていないらしい。
北側。
サグラダファミリアには18本の塔がある。
一番高い塔が①イエスの塔(未完成)
星のついた塔が最近完成した②マリアの塔。
③牛がついてる聖ルカの塔、
④ライオンが聖マルコ、
⑤ワシが聖ヨハネ、
⑥人が聖マタイ。
残り12本が使徒(⑦から18)
この位置関係。
先端にこれがついてるのが使徒の塔。
それぞれイニシャルがついている。
現物はタイルが散りばめられとても派手。
グエル公園要素が強い。
この展覧会をみるまで、サグラダファミリアとは
ガウディというクレイジーな建築家がノリで考えた奇抜建築物だと思っていた。
ところがとんでもなく緻密で、計算され尽くされた奇跡の大聖堂なのだとこの展覧会で理解できた。
ガウディの構想は当時の技術では再現できなかったから、技術が追いつくその時を待ち続け、その結果、140年という途方もない時間がかかっているのだと知ることができた。
恐るべしガウディ。
恐るべしサグラダファミリア。
あと数年で完成するという。
絶対に本物を見に行きたい!