イルカ漁について | 福田朋夏 オフィシャルブログ Powered by Ameba 

イルカ漁について

色んな国に行って大会に出ていると、必ずと言って聞かれる事があります。

『どうして日本人はイルカやクジラを食べるの?』

海を愛するフリーダイバー達は、イルカやクジラを仲間だと思っています。

私もその中の一人です。


しかし、私は私が何も知らなかった頃にクジラのお肉を食べた事があります。

私は北海道出身で、母の出身地の釧路ではクジラのお肉が安く買えるのです。

切り身で出て来たので罪悪感はなく、普通の魚と同じ感覚で食べました。

特に美味しくはなかったです。


ギリシャでの大会でも同じ話題になりました。

皆で夜ご飯を食べていた時の事です。そこでは何カ国もの選手達がいて一人の選手が、

日本人はイルカやクジラを食べるって本当??

またこの話題だ・・・と内心暗くなりました。

彼は案の定、ある残酷なドキュメンタリー映画を観ていたのです。

私はイルカやクジラを食べたいとは思いませんが、日本の伝統的な食文化は理解しています。しかし、海外の方には理解できないのです。

多分、日本の事をよく分からない人は、牛肉や豚肉の様に日本人は毎日の様に食卓にイルカやクジラが並んでよく食べていると思ってるのかもしれません。

なので、地域によって食る所もあるけど、大体の所は頻繁には食べないし、今の若い人は好んで食べる人は少ないと言う事や、

ずっと昔、日本は宗教上、四つ足の動物を食べてはいけなかったから、海の生物を食べていた事、

戦争で牛肉などはなく、肉の代わりでクジラを食べていた事などを話しましたが、やはり海外の方に

この日本の食文化は残酷にうつるのです。

ある国の女の子が私に「ともかはイルカやクジラを食べた事あるの?」と聞かれ、正直に「ずっと昔にクジラを食べた事がある」と言いました。

そしたら、その子は泣き出してしまい、「どうしてあんなに優しい動物を食べるの?」と言い、何だか私も悲しくなって泣いてしまいました。


そして昨日、トレーニングの後に同じ事を聞かれました。

日本ではニュースになっていないと思いますが、こちらのニュースでは去年の12月から今までで250頭のイルカが日本で殺されたと書いてありました。

これがその写真です。

イルカを湾に追い込んで漁をしています。



血の海に染まった海で漁師さんが漁をしている残酷な写真もありました。

そして、どうしてこんな事を許してるの?何とかして!!

と言われたのです。

何とかしてくれと海外の方に言われたのはこれが初めてではありません。

たしかに、今の時代、食べたい物は手に入ります。肉や魚や野菜など・・・

昔の様に食べ物がなかったからしょうがなく食べてる訳でもないわけです。

イルカはだめだけど、牛はいいの?とかじゃあ鹿をハンティングするのは?とか色々意見はあると思いますが。

そういう事を突き詰めていくとベジタリアンになるんですね・・・



ニュージーランドでは、マウイイルカが漁師さんの魚を捕まえる網にからまり、絶滅の危機にあります。今は50頭くらいしか確認ができないそうです。ニュージーランドではこの事が大きな問題になっています。
ニュージーランド出身のフリーダイビング世界チャンピオン、ウィリアムはマウイイルカを守る活動をしています。



日本の食文化も大事ですが、日本も近い将来そうならない様に考える時期なのかもしれません。