『日本を滅ぼす〈世間の良識〉』森巣博 | 友野雅志の『TomoBookWorld』

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『日本を滅ぼす〈世間の良識〉』森巣博、講談社現代新書。


いつもの鋭い斬り方の森巣節が、一段と鋭い。帯にこうある。

「嘘つきメディア、舐めた政府、踊る国民、そろそろ現実を見ないか?・・・どうやら日本国内では、おかしなことに気づかない(あるいは気づかないふりをしている)ほうが安全なようだ。それゆえ、おかしな部分が見えてきだすと、自動的に制御がかかる。見えているのに、見えてないこととする。自衛本能による、メンタル・ブロックなのだろう。知らねば、その事象は存在しないことと同義だ。」


これだけで、内容が、現在の日本の何を明らかにしようとしているかわかるであろう。


目次から、いくつかの節の題をあげてみよう。


・利潤の私益化・費用の社会化

・自国メディアの不甲斐なさを、他国メディアによって知る

・のりピー報道ヒステリーについて考えてみた

・史上最強となりえた横綱を殺したのは、だれか?

・大本営原発部発表「大丈夫・心配ない・安全・ただちに健康に・・・・」

・胡桃の木と日本人は叩けば叩くほど収穫できる、のか?


政治家・企業トップ・官僚がどのように個人的利益を得て、その費用を国民に押し付けているか? 政治家に接待される記者たちが中心となる日本のメディアは真実をかけず、海外のメディアがそのことまでどのように報告しているか? のりピーはあれだけマスコミに叩かれ、押尾は保釈されたのは、押尾が所属するEXILE事務所の顧問が元警視総監と元法務大臣だからで、のりピーの本音は、EXILEから始まりすべての芸能人の尿検査をしてほしかったはずだ、なぜなら芸能界と暴力団のつながり、薬の使用は当然のようになされているから。朝青龍は引退させられたが、昔、大鵬他数名の力士が拳銃を隠してアメリカから持ち込んでもおとがめなし、現在でも多くの力士が違法賭博場に出入りしていても告発されないのはどうしてか? 政府と東電がどれだけ偽りの発表をなし、国民の動揺がおさまったところで徐々に真実を発表するのはどうしてか? また、国際機関が「住民の命の危険」を忠告し続けているのに、政府は「大丈夫」といい続けるのは、二十年後何十万単位で死ぬ人が出ても、原因関係をさかのぼって証明するのが大変なので国民があきらめるのを計算しているのではないか? これまでの薬害問題や公害病のように。政府は国民からいくらでも搾り取り、死者がでることも気にしない、それは満州から関東軍が逃げ、国民は捨てられたのと同じではないか?


これらは、内容の本の一部である。また、実際の数値、現実に起こった事件とその時間的経緯の中で何が起こり、何が隠され、国民はその問題をどのように忘れていったか、詳しく書いてある。


現在の日本に異常さを感じる人には、それが何からきているもので、過去にどのような異常なことが見逃されてきたか知るために読んでほしい。また、異常さを感じない人には、異常なできごとがどのように隠されてきたか、知るために読んでほしい。


(2014.08.23)



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