「量より質」を見定める分析力が必要という意見は、先の投稿で述べた通りですが、
やはり京都は日本を代表する観光都市の一つであり、その歴史的価値と文化的魅力は
国内外の観光客を魅了し続けていますね。
しかし、近年「オーバーツーリズム」(観光公害と訳すのではなく過剰観光でいいと思う)が
問題視されており、特に(GW)などの観光シーズンには、清水寺、嵐山、金閣寺、伏見稲荷などの
国際的に有名な観光スポットが人で溢れかえる光景が連日放送されます。
さらに、錦市場や祇園、先斗町、木屋町などの飲食店や商店街も、
多くの海外観光客でごった返して歩けない状況を映します。
これらの光景は、一見すると京都全体がオーバーツーリズムに悩む都市として描かれてしまっています。
しかし、本当は実際に混雑している場所などは限られた場所に集中しており、
多くの地域では依然として静かな京都の情緒を味わうことが
できることを京都人なら知っているはずです。
にも関わらず「京都は人だらけ」で「もはやかつての風情は失われてしまった」
といった情報が拡散され、特にSNSを通じて一瞬にして広がることにより、
GW期間中に京都訪問を見送る人々も多くいたと聞きます。
これは、意図するか否かはわかりませんが、一種の誘導操作になっているように感じます。
実際の京都の魅力や現状を正確に理解せずに、断片的な情報や先入観に基づいた情報発信で、
京都の観光産業に損益を与えてしまっているのではないでしょうか。
ここで問題となるのは、限られた情報のみに基づく誤解が、
結果として観光地としての魅力を著しく損なう恐れがある点です。
今日、京都を訪れる観光客にとって、メディアやSNSなどの情報源から得る
情報は重要な意思決定の基準となっています。
そのため、不正確な情報や過剰な否定的なイメージが広まることは、
実際には静寂と歴史を感じることができる地域が多くある京都にとって、
非常に残念な事だと思うのです。
解決策としては、まず、京都市や観光協会などの公的機関が正確でバランスの
取れた情報提供をネットやリアルカメラで情報発信しています。
この情報では、確かに一部の観光地や時期に混雑が見られるものの、
静かで風情ある場所も多く存在することを強調されています。
また、観光客自身が情報を鵜呑みにせず、複数の情報源を参考にすることも重要だと思います。
最終的には、各個人が多角的な視点から情報を収集し、独自の判断を行うことが、
オーバーツーリズムと誤解に基づく誘導操作の影響を最小限に抑える鍵だと考えます。
京都は、国内外の多くの人々に愛され続ける世界有数の観光都市です。
京都全体の文化の多様性と歴史の奥深さを理解し、それをメディアも含め、
正確に伝えることが、今後の持続可能な京都観光発展に不可欠であると思うのです。