先日、ある会社のCEOをされている方と話していた時、保津川下りの話題になりました。

 

その方は「子供の頃、両親に連れて行って貰った京都で、保津川下りに乗りました。

幼心に保津川下りの記憶は、今も鮮やかに覚えていますよ。

朝いちばんの9時発の船でした。

木漏れ日が水面にキラキラと輝き、川面を滑るように進む船がとても心地よく、

まるで夢の中にいるような気持ちでした。

突然現れた急流に吸い込まれていく船体、思わず歓声と一緒に、

となりの父の手をぎゅっと握りました・・・

あの時の母の笑顔、ワクワクした感動は、今でも忘れられません。」

と遠くを見るような目で語ってくれました。

続けて、

「両親は既に旅立ってしまいましたが、あの日の保津川下りは、

私にとって幼い頃の両親との楽しい思い出として、

今も心に残ってますよ。」

 

「また、保津川下りに行きたくなりました。」と

とても優しい笑顔を語って下さいました。

 

私にも。旅先での両親との思い出や、幼かった子供たちとの思い出があります。

もう二度と帰らない時の思い出を。

 

私たち、観光業は、訪れる人、それぞれに、かけがえのない時間をご提供し、

永遠の思いでを心に刻まれていくのですね。

 

なんて、素敵な仕事なのでしょうか。

 

今日も、お越しくださる方々一人ひとりに、保津川下りでの1時間30分の思い出が生み出されることでしょう。