【秋の京都 紅葉の名所を歩いてみませんか?】
《嵯峨野 常寂光寺⦆
京都はいよいよ紅葉の季節ですね。名所がいっぱいの京都ですが、
保津川下りの終着地・嵯峨嵐山エリアにも「紅葉の名所」が数多くあります。
その中でも空間すら赤く染めるほどの紅葉の「常寂光寺」です。
小倉山を背に清らかで静寂の佇まいの中、ひっそりと建つこの山寺で、
仏教の理想郷永遠・絶対の浄土である常寂光土に遊ぶ風情があるところから、
「常寂光寺」と名付けられたと云われます。
慶長年間(1596〜1614)に時の権力者・豊臣秀吉の出仕令に従わず
寺を追われた日禎上人が、小倉山の地に庵を構え隠棲していた建立したお寺です。
本堂は小早川秀秋の協力のもと、伏見桃山城客殿を移築し造営されています。
また、什物に高倉天皇より小督局に下賜された車琴も奉納されています。
この小倉山の地を寄進したのが保津川下りの生みの親・角倉了以と義父の栄可であり、
保津川の船頭を育てるため岡山から移住した瀬戸内の船頭さんも
このお寺の檀家として常寂光寺に眠られています。
その縁もあり同寺境内には、木造小舟と櫂、竿、舵緒などの舟運道具などが
奉納されていますので、ぜひ、お立ち寄りいただきたいです。
また『古今和歌集』の編者としても知られる藤原定家が山荘「時雨亭」を置き
、『小倉百人一首』を編集した所とも云われており、
定家の木像を祀る謌僊祠(かせんし)や時雨亭趾碑が建てられています。
個人的には京都の数ある名所の中で、一番好きな紅葉スポットが常寂光寺です。
紅葉に覆われた参道は、空気までも赤い!
京都の紅葉に出掛けられる時は、ぜひ、お立ち寄りいただきたい名所です。
もちろん、行かれる時は保津川下りの船で嵯峨嵐山へお入りくださいね(笑)