猫:いやはや、どえらい事態になったな。
犬:これまであんまり取り上げなかった話題ですけど・・・。
鼠:ちょっとゴシップ臭い感じもしたので、見送ってきたんですが・・・。
シンガポールゲートとか、クラッシュゲートと言われた事件に、
判決が出ました。
猫:まずは事件の概要から説明しようか。
事の起こりは昨年のシンガポールグランプリ決勝。
アロンソが1回目のピットストップを終えた直後、
チームメイトのピケがクラッシュ。
これにより導入されたセーフティーカーの恩恵を受けアロンソはトップに立つと、
そのまま1年ぶりの勝利を挙げた。
しかし、このピケのクラッシュがチームの指示により故意に仕組まれた、
つまりわざと壁に突っ込んでセーフティーカー出動の事態を招こうとするものだったというのが、
事件のあらましだ。
鼠:はい。
これを今年になって何者かがFIAに「故意の」クラッシュだとリーク。
ルノーのチームに対して疑惑がかけられ、
9月21日にパリで行われた世界モータースポーツ評議会の臨時総会で判決が下されました。
犬:結果は?
鼠:ルノーのチームは2年間の執行猶予つき出場禁止、
チームの主要メンバーである
フラビオ・ブリアトーレは無期限のモータースポーツ全般からの追放、
同じくパット・シモンズは5年間の停職処分。
「実行犯」のピケは調査に協力したとして不問にすると言うものです。
猫:「故意のクラッシュ」という衝撃的で、
モータースポーツの根幹を揺るがすようなものである事件、
さらにはその事件を「リーク」したのが実行犯のピケではないかという疑い、
そしてそのピケはその直前にチームを「クビ」になっていたという事実。
どれを考えても後味の良いものではないな。
犬:この処分は、重いんでしょうか?
猫:ブリアトーレに対してはこの上なく重いな。
ドライバーのマネージメントも行っているが、
その契約下にあるドライバーも出走できなくなってしまう。
が、反対にチームに対しては軽いという見方も多い。
FIAは主犯格がチームを既に離脱していることを理由に挙げている。
まぁ、あまり重くしてしまうとルノーが撤退する口実を与えてしまうから、
厳罰にも出来なかったんじゃないだろうかというのが大方の見方だ。
鼠:実際、ルノーは継続参戦を表明しています。
猫:さらに軽いのはピケだ。
ブリアトーレサイドによるとこの件に対しての提案、
つまり、故意にクラッシュしてセーフティーカーを誘発するということ、
これを提案したのはピケ自身だという。
おまけに「実行犯」という唯一それを行えた人物だというのに、
これが不問にされたというのはあまりに軽すぎるんじゃないか。
ただ、これが非常に疑問なんだが、
クビになったからと言ってチーム内の作戦などを暴露するような人物を、
他のチームが今後雇うかどうか。
いずれにしても将来はないんじゃないか。
鼠:ちなみにアロンソ自身はこのたくらみに加わっていないとして、
こちらも不問です。
猫:アロンソのキャリアには傷がつかなくて済んだことだけが救いかもしれないな。
犬:その他これまでのニュースはどんなのがありますか?
鼠:では、ダイジェストで。
BMWザウバーはスイスの投資会社Qadbakインベストメントが買収、
また、この他にロータスが「復活」。
これで来シーズンの参戦予定は13チームとなりました。
猫:名門ロータスの名前を背負っているが、
資本はマレーシア政府とマレーシアの起業家らの支援を受け、
イングランドのノーフォークにあるRTNのファクトリーを本拠地とする予定だという。
ま、昔ブラバムを日本企業が買ったようなものか。
鼠:来シーズンについては暫定カレンダーが発表になっています。
バーレーンを皮切りに19戦。
カナダが条件付きながら復活する他、韓国GPが初開催となっています。
また、日本GPは第16戦で10月3日決勝となっています。
犬:なんとか体育の日の連休に合わせて欲しいですけどね。
猫:まだまだ変わる余地はあると思うぞ。
気になるのは韓国がその次の開催で、
初開催だから余裕が欲しいかもしれないと言うのはあるが。
鼠:また、今年の日本GPへ向けたイベントが続々開催されています。
なかでもレッドブルは精力的で、大阪城やなんとショッピングモールで
クルサードによるデモ走行を行っています。
犬:なかなか盛り上がってきましたね!
猫:その前に今週はシンガポールGPだ。
予選は日本時間23時と注意も必要だぞ。