遠洋航海 アラフラ海 | Gentle Breeze〜マドロスに憧れて〜

Gentle Breeze〜マドロスに憧れて〜

練習船の実習生から外航貨物船の航海士を経て海務監督へ。航海や陸勤のことを書きます。

トレス海峡通過から一夜明けたお昼ごろ、季節風の影響からか、久々にうねりが入り少し揺れました。
大元はオーストラリア大陸の南側にある高気圧から吹き出す風によるものです。

そんな中でも甲板作業は行われます。これはセイル(帆)の取り付けしているところ。
2/O(二等航海士)を中心に作業が進められます。

セイルを開いてみたところ。帆走中はこれが何枚も広げられます。

ダーウィンの入口にあたる“Cape keith south End”まで16時の段階で残航525マイル、8ノットで行けば65時間ほどになりました。


 5月13日、外を見ると美しいエメラルドグリーンの海が広がっていました。

 海の色は水深と海水の透明度、そして底質により変わります。

▲こんな海域こそ浅瀬や暗礁が多いので、いつも以上に厳重な見張りが必要です。


スピードがつきすぎたので5月14日の夕方から15日の早朝までエンジンを止めて漂流するドリフィテイングをしました。
▲赤い灯火を2つ連掲することで運転不自由船であることをアピール

▲朝、エンジンを再始動してクラレンス海峡へ向かう。

翌日のお昼、ついに本物のオーストラリア大陸を確認!

そして午後にはクラレンス海峡に入航。
▲可航幅は4ケーブル(740メートル)と結構狭い。
ちなみに岡山県の水島航路もこれぐらいの狭さ。

▲操船していないのに怖いぐらい陸岸が近い。
ところどころ、潮流が強く舵も取られていたようです。

▲マングローブとは違うけど、奄美大島と似た雰囲気。

そしてついに5月15日15時、ダーウィン港外に仮泊しました。

▲ビルが見える、意外と街なのか?!

▲釣っても釣ってもサメしかかからないらしい。