の続きです。
2021年11月26日 入院3日目
長い長い夜を越え、待ちに待った朝がやって来ました。
アナウンスと共に明かりが点いた時の嬉しさといったら!
手術が一番先だったから、起き上がるのも一番先だと信じて疑いませんでした、この時は。
さっそく看護師さんがやって来ました。
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
「Gさん、おはようございまーす」
ナヌ!?
なんと最初に看護師さんが来たのは、一番最後に手術から戻ったGさんのところでした。
納得いかない!!
仕方ない、担当の看護師さんによって回る順番が違うんだろう。
「少しずつベッドを起こしていきますね~」なんて声が聞こえてきます。
それ、あたしが一番なのが道理ってもんじゃないの?
いかん、また怒りがこみ上げてくる。
「大丈夫、次はあたしに違いない」と自分に言い聞かせ、何とか気持ちを落ち着かせました。
またしばらくして看護師さんがやって来ました。
今度こそ!
「Hさん、おはようございます」
なんだとー!!
もう怒り心頭です。
あたしがどんだけ待ってると思ってんのよー!!
Hさんなんてまだ熱が高くてさっき氷枕交換してたのに、あたしより早く起き上がるの?
怒っても仕方ない、落ち着け、担当の看護師さんによって回る順番が違うんだ。
「大丈夫、次はあたしだ、すぐ来るに違いない」と自分に言い聞かせ、何とか気持ちを落ち着かせました。
ところが。
待てど暮らせどわたしの元には看護師さんが来ません。
腰は限界、我慢も限界。
右を向いてもすぐに上になっている左足が痺れて痛んできます。
お腹の傷が痛いのなんか構うもんか!傷口が開いたって知るもんか!(開くほどの傷ではない)と、思いっきり右を向いて足を曲げてみたら、左足が幾分楽でした。
フットポンプ重!酸素マスク邪魔!おしっこの管邪魔!とイライラしつつ何度かそれをしているうちに、点滴のチューブを引っ張って激痛走るしお腹も痛くなるしで、ボタンを押して痛み止めを入れました。
…もう完全に忘れられているんだ、そうに違いない、いいもんもう寝ちゃうから。
47歳のいい大人が完全に拗ねる。
右を向いて丸まったまま眠ろうとしましたが眠ることもできず…いいもんいいもん、といじけ続けていました。
それまで痛て痛て言いながら動いていたのにぴたっと静かになったので、具合でも悪くなったのかと心配した、と後日Gさんが話してくれました。
まぁそのくらい落胆していたんですよ。笑
おばあちゃんの朝ごはんが来そうな頃、やっと担当看護師さんが来ました。
何人担当してるうちの何番目よ?と悪態つきたい気分でしたが、来てくれた喜びの方が勝りました。
検温したらまだ37℃台後半の発熱がありましたが具合悪いなんて事はなく、邪魔だった酸素マスクもようやく外れて気分爽快。
早速ベッドを起こすことから始めます。
Gさんたちは段階的に起こしていきましたが、「もっと起こしちゃっても大丈夫そうです」と言ったら一気に45度くらいまで起こしてくれた担当看護師さん。
「自分で適当に調節していいですよ」
どうやら慎重派ではないらしい。笑
手術が終わってから誰にも連絡できずにいたので、預けておいた貴重品入れの鍵を持ってきてスマホを出してもらいました。
「水分と食事が摂れたら夜には点滴も外せますからね」
そう言ってコップにお水を汲んできてくれました。
よしっ、巻き返すぞ!
ところが、まっすぐ座っているわけではないので、お水を飲もうとコップを口に近付けると腹筋に力が入ってしまいます。
地味に痛い。
ストローが必要ってこのことか!と、ブログで読んだ経験者のアドバイスを思い出しました。
折れるタイプのストローか、100均に売っているペットボトルストロー、ストローボトルなんかが便利だと思います。
丸一日ぶりにスマホの電源を入れると、家族や友人たちからラインが来ていてちょっと感激。
さっそくお返事しはじめたのですが、とにかく眠気がひどい。
知らない間に眠ってしまって「フガッ!」という自分のイビキで目が覚めるような状態でした。
でも熟睡はしていなくて、話し声や気配ですぐ目は覚めるんですけどね。
おばあちゃんの朝ごはんが終わった頃、Gさんのところに看護師さんが来て、歩くことに挑戦したもののうまくいかなかったようでした。
Hさんは熱が高くて具合が悪く、まだ歩くまでではないようす。
「体を拭きますね」と、わたしのところへも担当看護師さんがやって来ました。
フットポンプを外したらものすごい開放感。←かなり汗もかいていたっぽい
そのまま温かいタオルで手足を拭いてもらいました。
「すみません、ありがとうございます」
「トイレまで歩けたらおしっこの管抜けますからね。やってみますか?」
「はい、やります!」
まずはベッドから足を降ろして座ってみます。
これは難なくクリア。
次は立ち上がってみます。
そんなの余裕と思ったのですが、少しふらっとしました。
その場で足踏みしてみます。
あらら、結構クラクラする~、めまいだ~。
「歩けそうだったら歩いてみましょうか」
頑張れば行けそうな気もしましたが、途中で歩けなくなってしまいベッドに戻ったGさんが頭をよぎりました。
「いや、少し座って休みます」
1日寝てたくらいでこんなにふらついて歩けなくなるなんて、手術したせいなの?それとも全身麻酔のせい?
少し休んだらめまいが治まってきたので、いよいよ歩いてみます。
うわ、お腹痛い!足重い!めまいする!
点滴台にしがみついて必死にトイレを目指します。
ふぬー!絶対行くんだ!だってあたしが一番最初に手術終わってるんだから!
病室の隣にあるトイレ、昨日の朝までは秒で行けていたトイレのなんと遠かったことか。
「トイレまで歩けますね!それじゃ戻っておしっこの管抜きましょう!」
尿の管抜けると思ったら頑張れる!
またも点滴台にしがみついて病室へ戻りました。
「まだ手術着なので、ついでに着替えましょうか。新しい病衣持ってきますね。」
入院のしおりに冬期は週2回の交換と書いてあったので、思わず「いいんですか?」と聞いてしまった。笑
今度はLサイズにしてもらいました。
尿の管が抜けたら、物理的にも気持ち的にもかなりスッキリ。
ベッドの脇で手術着を脱いで、用意しておいたサニタリーショーツとブラトップを身につけ、病衣のズボンをはこうとして少しふらついたその瞬間…。
ビキッ!!
息が止まるほどの激痛が右臀部に走り、動けなくなりました。
「痛あっ…」
「どうしました?傷口痛みますか?」
「いえ、おしりの筋…やっちゃいました」
お腹の傷、肋骨、足の関節の痛みに加えて座骨神経痛になってしまった。
どうにかこうにか病衣に着替え、ベッドに座りました。
「頑張ってなるべく歩いてくださいね」
「はい」と返事はしたものの、全身痛くてとても歩けそうにありませんでした。