垂れ下がり 花
僕の名前が
わからないから
飛び出して 鳥
悔しさに塗れて
逃げ出したいから
散らばって 風
落としてきたモノを
拾いたいから
揺れ動き 月
正しい事なんて
なくても良いから
花鳥風月は
今の世界には無い
活殺自在の時代背景
裏の裏の裏には
誰もいない
だから怖い
悲しい時代の流れ
花鳥風月は
今の世界には無い
時間から
営みから
奪い取られて
一握りの人間の
優雅な高笑いが
聞こえてくる
踏みつけられた花に
翼の見つからない鳥に
道を塞がれてしまう風に
照らし出す役目だけの月に
突き刺すのだ
九牛一毛の剣を