血液が低温沸騰する
悲しい色が
風にのって
霧吹きみたいに
薄く満遍無く
拡張される
生かされていること
抗えないこと
「どうして」って
見えないあなたに
涙が落ちるのです

無残に悲惨に
どうしよう
どうしよう
あの時も
今も
変わらないのです
その黒い感覚が
心の中で
花火みたいに
開いては消えて
消えては開いて
不安と恐怖の黒煤が
ゆっくりと
溜まっていくのです
あの時も
今も
変わらないのです

笑う事ができた
そんな過去を
覚えているから
奥歯に力が入って
握りしめている
どうしようもないモノを
どうしたらいいか
わからない
立っているのか
座っているのか
わからないのです

ゆっくりと
手を緩める事が
できるだろうか
ゆっくりと
力を抜く事が
できるだろうか
もしかしたら
それが通過儀礼で
新しい何かに
向けて走り出す為の
大切な事として
やらなければいけない事
なのかもしれない
当人としては

失う事に慣れないで
全ての出来事は
オリジナルだから
変な基準を勝手に作らないで
全ての出来事は
等しく重いのだから

誰かの大切な
誰かがいなくなる事
あなたの大切な
誰かがいなくなる事
もう一つ感覚があるのなら
どちらも変わらない事だと
言い切れると思うのです
支えるとは
そういう事だと思うのです
その感覚を下地に
「何ができるか」と
考える行動と一緒に
そう  あなたと一緒に
何かをするとは
そういう事だと思うのです