音が聞こえたら
ミャ~と甘い声で
少し小走りに近づいては
撫でろという三日月目

しばらくほったらかすと
お前はそういう人間かと
言いたげにする
だからといって
ふて腐れる訳でもなく
この駒は使えないなって
上から目線で
次の家に向かっていった

尻尾が短いくせに
図々しくも膝の上
陣取ったなら
春の日差し
ゆっくり眠る
1時間の幸せは
日向ぼっこ

今日も来たよと
ミャ~の声
しゃがれ声に
病気の心配したけれど
そんなヤワじゃないと
言いたげな満月目

撫でてやると
ゴロゴロと
甘えていたと
思ったら
デートの時間
少し切ない別れ際
わざわざこっちを向いて
挨拶していった男前

尻尾が短いくせに
図々しくも膝の上
陣取ったなら
春の風
ゆっくり眠る
1時間の幸せは
日向ぼっこ
一緒に日向ぼっこ
春の日の春の日らしい
プレゼント