年々寂しくなる
写真フォルダに
虚しさまで感じながら
ゆっくり堕落していく人生に
早くつかまる場所を探して
空振りばかり
壊れたコップには
泥水がたまり
その中で蠢く
虫の幼生が
僕の心の中みたいだった

上手くいかない
そう言えば簡単だけど
自分の人生を
自分で簡単にしたくなくて
なんだかんだ理由をつけて
無理矢理
難しくしていた
上手くいかないなんて
言いたくなかった
ちゃんとしたかった

少しだけ良い事があった
何だか嬉しかったから
無意識に大切にしていた
取るに足らない事だけど
本当に普通の事だけど
楽しかった
自然と笑えていた
少しだけ良い事があるなら
この世界にとどまる意味が
ダメな僕にもあるんだと思った
まだある事が嬉しかった

日々の戦いに
絶句しながら
意地で動かす
毎日という時間が
少しでも
何か良いなぁ
そう思えるように
いつもギリギリで
戦って
いつも雨空で
歩いて
走って
小さく丸くなって
そのまま沈んでいこうとも
抗うことを
諦めたりはしない
僕は僕の向こう側を
信じたいから