松尾芭蕉が平泉に立ち寄った
元禄2年5月13日は、
グレゴリオ暦(現在の暦=
新暦)では6月29日だそう
なので、2015年6月29日に
平泉に行ってみました。
(はい、3年前の写真です。)


まずは高館義経堂に向かい
ます。


高館は北上川に面した
丘陵で、(中略) 現在では、
その半ばを北上川に浸蝕され
狭くなっていますが、この
一帯は奥州藤原氏初代清衡公
時代から、要害地とされて
いました。


兄・頼朝に追われ、少年期を
過ごした平泉に再び落ち延びた
源義経公は、藤原氏三代秀衡公
の庇護のもと、この高館に
居館を与えられました。(中略)


しかし、文治5年(1189)
閏4月30日、頼朝の圧迫に
耐えかねた秀衡公の子・泰衡の
急襲にあい、この地で妻子と
ともに自害したと伝えられて
います。


丘の頂上には、天和3年
(1683)、仙台藩主第四代
伊達綱村公が義経を偲んで
建てた義経堂があり、中には
義経公の木造が安置されて
います。


高館からの眺望は平泉随一と
いわれ、俳人・松尾芭蕉が
俳句を詠んだ場所でもあります。
(後略)」
(高館義経堂HPより)





私が一関で普段ほとんどお目に
かかる事がなかった北上川の
流れを高館義経堂から見る
ことができます。


芭蕉が

「夏草や 兵どもが 夢の跡」

と読んだ日(現在の暦に直して
いますが)にその風景を眺める
ことができて、地元ならではの
贅沢だと思いました。


高館義経堂の境内は、とても
義経の居館があったとは思え
ないほど(居館が建てられない
と思うくらい)の敷地ですが、
中尊寺からもそれ程遠くない
ので、芭蕉の世界に浸るために
いらしてもいいかなと思います。


次に中尊寺へ。


町営の中尊寺第一駐車場に
自動車を入れて、中尊寺の
正面(月見坂)から入って
いきます。以前にも触れました
が、中尊寺近くの町営駐車場に
入ると毛越寺近くの町営
駐車場の割引券が、毛越寺
近くの町営駐車場に入ると
中尊寺近くの町営駐車場の
割引券が貰えたような記憶が
あります。





また、中尊寺近くの駐車場は
ここ以外にも、中尊寺の
月見坂と第一駐車場の間の
道を進むと右手にある坂の上
駐車場があります。


第一駐車場などと比べると
駐車台数も少ないし、料金も
少しお高めですが、金色堂や
讃衡蔵(さんこうぞう)の間に
出る坂や、本堂近くに出る
階段に近いです。


中尊寺の参道の月見坂が
見た目以上に急なイメージが
あるので、冬に月見坂が
凍りついて滑りそうな時には
便利かも。


実は月見坂から本堂までは
見どころがあるので、坂の上
駐車場は使ったことがなく、
金色堂脇の坂も下ったこと
が1回しかないのですが、
それ程急なイメージは持ち
ませんでした。


ネットで調べると急な
イメージで書かれている
ことがあり、感覚の違い
なのか、場所の違いなのか
(坂の上駐車場から中尊寺の
中への道は2ヶ所あるため、
もう一つの本堂近くへ出る
方が急なのか)、遠地に
引っ越してしまった身と
しては確かめようがない
のが残念です。


月見坂を上がっていくと
お寺の建物と共にお茶屋さん
やお土産屋さんも並んで
います。弁慶堂の所だったと
思いますが、参道から階段を
上った一角よりJR東日本の
東北本線や国道4号(平泉
バイパス)などが望める
ようになっていました。


参道にはもう一ヶ所右側に
東物見という整備された展望
ポイントもありますので、
ご休憩に立ち寄ってもいいかも
しれません。


やがて参道がなだらかになって
くると、本堂などの建物が
見えてきます。本堂では秋に
なると菊まつりが開催され、
見事な菊の鉢が並びます。


本堂に参拝して讃衡蔵や
金色堂の方へ。秋になると
見事に色づく紅葉の木の下の
くぐります。


宝物館である讃衡蔵と、金色堂、
経蔵、旧覆堂は拝観料が必要
です。せっかくいらしたの
でしたら、どれもご覧になって
もらいたいです。


讃衡蔵に所蔵されている

「金銅華鬘(こんどうけまん)」
などの細工は繊細ですし、

「紺紙金銀字交書一切経(こんし
きんぎんじこうしょいっさい
きょう)」

「紺紙著色(こんしちゃくしょく)
金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅図」

の紺色の紙に書かれた金銀の
文字や絵は今でも色褪せずに
美しいです。




中尊寺と言えばこの金色堂の
姿でしょうか。建物手前の
入口から入れる時と建物を
回り込んで入る時があり、
混雑している時は回り込む
順路になるような気がします。


以前、回り込む順路で建物内に
入った時に、何回も金色堂
来たことのあるうちの家族が、
金色堂が今までとはまた違った
感じでキラキラ輝いて見えたと、
興奮して話し出したことが
ありました。私も側にいました
が、いつもと変わらないように
見えたので、光の反射角度など
の条件が揃えばそのように
見えるのかもしれません。


また訪れる機会があるのなら
是非そのような光景を見たい
ものです。


「五月雨の 降残してや 光堂」


朽ちることなく長い時間を
耐え抜いた中尊寺は、
いにしえを偲ぶ松尾芭蕉に
思いを巡らせるこの時代も
歴史の一瞬だと気づかせて
くれる素晴らしい舞台だと
思います。


◆データ◆
★高館義経堂
●拝観時間
8時30分〜16時30分(3月5日〜11月4日)
8時30分〜16時(11月5日〜3月4日)

●拝観料
大人        200円
小中学生   50円
※ 団体割引あり




★中尊寺
●拝観時間  
8時30分〜17時(3月1日〜11月3日)
8時30分〜16時30分(11月4日〜2月末)

●拝観料
(金色堂、讃衡蔵、経堂、旧覆堂のみ必要)
大人     800円
高校生 500円
中学生 300円
小学生 200円
※ 団体割引あり
※ 障がい者手帳をお持ちの方は、
手帳提示で半額に
※ 音声ガイド貸し出しあり

●駐車場(町営)
・中尊寺第1駐車場、第2駐車場
普通車  400円

・坂の上駐車場
普通車  500円

※ 中尊寺第1、第2駐車場を利用すると
毛越寺駐車場の割引券(100円引)が
貰えます。




だそうです。