お疲れトランスジェンダー、春に癒されて。そんな時にこそ映画。 | まりのブログ

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性同一性障害者の私が、思いのままに生きるために頑張って生きてます。
性別適合手術をしてから2年になりました。
私はトランスジェンダーとして誇りを持って生きてます

あっと言う間に薄桃色の桜が咲き乱れています。ソメイヨシノも満開に。そう思ったら瞬く間に散ってしまいました。
春です。春が始まりました。
祖母の介護疲れの合間に桜めぐりに明け暮れて、しっかりつけを払っております。疲れたよ~。
つくづく女性ホルモンの影響で筋力が落ちて体が踏ん張れず、それを今年は痛切に実感しております。本当に駄目。自転車で坂が上れない。
寒さに弱い。風に弱い。小さな悲劇に弱い。
帰宅する度に居眠りしてしまうほど疲れてる。でも、"春"は私を蘇らせます。その繰り返し。でも、いい気分。楽しいっていい事だよね。

で。現在イースター祭、復活祭ですね。
ちょっと調べてみたのですが、復活祭って日付が決まっていないみたい?3月27日から4月の後半までの期間がそうで、何と無くこの日にします?みたいな感じて決まると書かれていました。本当?
イースターと言えば、何かの映画でこんな台詞が有りました。「イースターなんて最悪。翌朝には取り残された卵が腐って、街中酷い匂いで溢れる」
卵探しと言う催しをした際に、見付けられなかった卵が酷い有様に成るそう。正直、考えるだけでぞくっと来ちゃいます。良くない話しちゃった(*^^*ゞ
でも、なんか楽しい。季節のせいかしら?私、祭りの中でイースターが一番、華やぎに溢れた祭りのように思います。だから、ちょっとだけ。

うさぎさん。だはは。か~わい~でしょ?私でなくカピバラです:p


LGBTの話題の中で、ある本の話を聞きました。
それはFtMの雑誌。...何?それ?「トランスジェンダーの」では無いのですね。そこを分ける?
男性誌だから駄目なのかな?
嫌われている訳じゃなければ良いのだけれど...
ネット上での"忌む話題"はMtFに関してが多いから、気になってしまいます。。゚(゚´Д`゚)゚。

こんな話も聞きました。
「トランスジェンダー自認の人は、性同一性障害(Gid)自認の人に比べて、挨拶をちゃんとするし、よくしゃべる、話が上手」 
Gidの人って、抱え込んだものが多くて、人によっては統合失調症すれすれの方も居るかと思います。でも多く、Gidの歪みを正したら、出来なかった想いに真っ直ぐに向き合って、人生を洋々と歩めている方ばかりだと思うんだ。もし"人と話せない"なんて子が居たならば、それはただの性格でしょ。決めつけて欲しくないわ。
女装くらいで人生や性格は変わらないわ。性別適合手術でさえもね。遮るものが解けるだけ。
当然、素敵な人も最低な人も居るわけさ。
"トランスジェンダー"と言う言葉はとても便利。でもその言葉は呪いのようでもある。既存のイメージを全てのトランスジェンダーに当て嵌めてしまうのだから。
忘れがちよ。あなたはあなた。わたしもわたし。
"話せない"って気を遣い過ぎている為でしょ。傷付きたくない、傷付けたらいけない...って。素敵ないたわりと、素敵な臆病のせいじゃない。それでいい?と向き合うべきものだけれど、非難されることでは無いわ。
話せなくっても気にしなくていいのよ。それは誰にも難しい事なんだから。


えらそ~な私。...すみません

映画「ムーンライト」を観ました。
前回のオスカーを受賞した作品ですね。内容がLGBT要素が有るとの事で注目されましたが、日本ではあまり話題には成りませんでした。私には期待の一本でした。
この作品は"ゲイ"と言う事が題材の一端には有りますが、日本映画にももっと学んで欲しいと切に思うほど、扱い方が理想的だと思いました。
台詞でも大人がゲイを腫れ物のように扱いません。悩み始めた子供には「今は決めなくていい」「卑下する言葉だけは言わせるな」旨の言葉だけを伝えます。
あなたはゲイ?私はゲイ?
そんなもの決めなくていいのですよ。愛する人を見つけ、心が届き、ふと「ああ、私は世に言うゲイなんだ」と零せばいい。「愛を与え、与えてくれる人に出会えたのね」と伝えてあげればいい。

嫌いは誰にも有る。ゲイの方は女性を。トランスジェンダーレズビアンと称する方さえ性としての男性が嫌いでしょ。みんな区別し区別され、何かを分けて生きる。だから私達が向き合うべきものは「卑下する行為」だけでいい。
この「ムーンライト」はそう言うことさえも押し付けようとしない。「ゲイ」を解説しない。ゲイも他の人達を評価断罪しない。肩身は狭いけれど...
ハリウッドはもうとっくに、ある域を超えている。こんな素晴らしい映画を作り、あまりにたくさんの人が観て、評価し、受け入れる事が出来るのだから。

主人公の父のような立場の男性が「自分の人生は他人に決めさせるな、自分で決めろ」と言います。私はその時、とても素晴らしい言葉だと思いました。しかし、考えれば考えるほど、物語を見れば見るほど「そうなのかな?」と思い始めました。
だって主人公はずっと誰かとの繋がりを求め、そして良くも悪くも誰かとの触れ合いによって人生を形作って行くから。その姿はあまりに人らしく、そして至福に満ちて見えるから。
そして彼がある人の肩に顔をうずめる時、優しい月の光が彼らを穏やかな青色に染めて行く。
愛とは。
父や母の愛は太陽のように明るく強い。たくさんの愛に育てられた子はすくすくと育つだろう。そんな光を受けなかった子はちょっと違う育ち方をする。どちらもいつか、また愛を見つけて行く。それは月明かりのように優しく穏やかな愛なのではないか。
愛に包まれたまま眠りに就けるような、月明かりのような優しいひかり...

主人公が旧友と再会し、彼の家に向かう。
その時の音楽が素晴らしかったです。
豊かで情感が有り、そこには暖かいものしか待って居ないように感じられました。
この映画を観て同性愛を忌む人は居ないでしょう。もし居るのなら、愛に悩んだ事が無いのかもしれない。

ある人がチリ映画でトランスジェンダーを描いた映画「ナチュラルウーマン」にこう感想を書いていました。
「...私こそトランスジェンダーに理解が有ると言う人の不理解を感じさせられたようだった」と。
理屈めいたり、必要ないよ、なんて言う気はないんだ。でも、こう言う事って有るよね。
当事者こそがトランスジェンダーを最も生き辛くしている例も有る。
私がタイに居た頃、よくネットでトランスジェンダーについて調べていました。同調を求めたり感じたりしたかったし、どれだけの人がどのように考えながら、日々を歩んでいるのかを知りたかったから。
でもその中でGidを嫌悪するかのように声高に語る方々が居ました。とある女装で有名な方も、まるでGidは性格が破綻していると言わんばかりでした。
私はとても悲しかった。
お願いだから、好かなくていいから、私達を縛り付けないで欲しい。あなたが信じるものに。
トランスジェンダーはたくさんの生き辛さを抱えているかと思う。でも、私達を受け入れてくれるたくさんの器も有る。そんな手を握り返して、その温かみの中でそっと安らぎたいだけなんだよね。
みんなと同じなのよ。


春爛漫だからこそ。山だ!海だ!島だ!
と言う事で、冒険心煽る映画を。
ベタに「キングコング、髑髏島の巨神」です。
この映画、ものすごい高画質なのだけれど、その品質を無駄にするほどにベトナム戦争終結時の雰囲気を醸し出しています。くすんだ、緑と黄色に滲んだような色み。
どうすればこんなにも時代感が出せるのか、不思議なほどです。
ちょっと面倒くさい説明過多な序盤はほどほどに、映画は早々に動き出します。台詞や風貌、小道具がとても効果的に配置され、何とも暖かい雰囲気が漂います。役者の顔なんて殆んど覚えてません。でも何故か一団に湧く不思議な親近感。
そして驚異的な映像体感。当然、謎の島も凄いけれど、何より台詞を極力欠いた映像テリングの素晴らしさは映画製作をかじった者には堪りません。こんな映画を作りたかった!
瞬間瞬間が楽しくて堪りません。わくわくに満ちているのです。観る者がもう少しその空気を楽しんでいたいとさえ思っているのに、映画はどんどん進んでいきます。
置いてけぼりにはなりません。緊張感と期待感が溢れんばかりに映像に満ちているから。ジェットコースターが助走している時みたいに浮き浮きしてしまいます。
何が現れるかな~何が起こるかな~
しかし覚悟準備中の私達を弾き飛ばすほど怒濤の展開が待っていました。
もう来た!もうやられちゃう?あ、まだ生きてた...まだ来るの~!
そんな壮絶な大暴れジェットコースターは、残虐ながらも意外と笑いを誘います。怖い時のトランス状態?
それを越えて本当に面白い。

映画は小品。まさにB級映画。しかし溢れんばかりの映画愛と演出力は、計り知れない破壊力を携えていました。
そう、コング級。
う~ん...またコングの面構えが良いのよ。愛しくは無く、でも憎らしくもない。人間を痛め付けるのに、何故か湧く親近感...何故湧く親近感?...ああ、私に似てるのか?:p
うっほほ(///ω///)♪

それからモンスターの巨大感が堪りません。あまりに圧倒的なんです。存在するだけで強固な力と生命力に満ちています。上質なCG手伝って、その迫力は最上級。怖い!種類もとりどり、たくさん出てきます。
でも人間もやられてばかりじゃ有りません。善戦する。そこがいい。展開が読めません。
更に島の探索が刺激的であなたの冒険心を誘います。
原住民が言語を要しないこと、その個性的な肌への施し、壁画など、独特な"未知"に目を惹かれました。
類似作の失策を覆い潰し、凌駕した今作は本当に私の心を興奮させ満足させるに充分過ぎました。

主演はトム・ヒドルストンにブリー・ラーソン。
私、トム・ヒドルストン、好きなんだ~(/ω\)キャー
カッコいいんだもん。「マイティ・ソー」でもロキ好きでしたもん。
ブリー・ラーソンも好き。あの顎が堪りません。私の焦がれには顎エラが有ります。キーラ・ナイトレイに始まり、イヴォンヌ・ストラコフスキー、オリヴィア・ワイルド、そしてブリーが可愛くて堪らんのです。
今回は更に漫画のように目を見開いてにこにこしている姿がすっごく良いのです。映画「ルーム」より一段と可愛らしかったです。
次回作も作られそうですね。楽しみです。

で。もういっちょ、「サバイバル・ソルジャー」を。
こちら。...お薦めしません。
しかし、私は秀でて愛着を持ってしまった作品なのです。
主演はアダム・ブロディ、メーガン・ブーン。
でも本命はサバイバル指南役のジャン・クロード・ヴァンダム。そう格闘技に秀でた、あのお方であります。
私、彼の作品は結構好きで、アクションものも良いですが、「ハード・ターゲット」のようなドラマ性の高い作品も好きです。
最近「キックボクサー・リジェネレーション」を観ましたが、彼は若手のキックボクサーを鍛え上げるかつての武道家の役で、ひょうひょうとジャッキー・チェン映画の師匠のようなウィットに富んだ可愛らしいキャラを演じていました。
しかし「サバイバル・ソルジャー」ではサングラスに仏頂面で顔にシワを寄せて如何にもな鬼教官。主人公を脅し、常に威嚇してくる。映画のトーンは堅苦しく..なる筈が、何処と無く漂うコメディ臭。
あれ?これは絶対にオチに繋がる。真面目に描かれば描かれるほど笑いの準備をしてしまう。
すると序盤、虎に纏わるシーンで、ヴァンダム退場。
えぇ~!Σ( ̄□ ̄;)

映画は続きます。駄目駄目主人公はかつてのボーイスカウト経験を駆使し、無人島での逞しきサバイバルを慣行。しかし、見栄っぱりな嫌み上司は縛りの無い無人島生活を我が物にしようと企みます。
そうして起こる分裂、退廃、欲望、いさかい。
まさに「蝿の王」。そして「マッドマックス」。そこに「LOST」と「ウィッカーマン」を混ぜて、意外にもしっかりとした漂流映画が出来上がりました。
演出は堅実。とても良く撮れています。正直、素晴らしい。
しかし、この映画のジャンルはコメディなのです。堅実な演出は観るものに笑いを誘わない。脚本もあまりよろしくない。ちゃんと書け過ぎていて、遊びがないのです。
そんな時、ささやかな期待が訪れます。
ジャン・クロード・ヴァンダム再登場。こうなるとつい深く考えすぎてしまいます。今、起こっているトラブルは仕込みなのではないか?夢オチ?「LOST」のような哲学的意味を孕んだ超状的現象?
...全く有りません。考えてはいけません。起こっているままです。
諦めた頃、ふと感じるかもしれません。ヴァンダムがあまりに可愛らしいキャラを演じていると。
それはラストまで徹底してダサいヴァンダム。多くの人はそこに失望したらしい。しかし、それこそが私を捉えてしまいました。
かつてヴァンダムがデニス・ロッドマンと共演した荒唐無稽アクション映画「ノック・オフ」と言う作品が有りましたが、そのやりたい放題のヴァンダムが帰ってきました。いいえ、一輪車の上で殆んど何もしないで泣くはしょげるは、ボケるはおいてけぼりにされるは...そんなダサいヴァンダムが見られます。
かつてヴァンダミング・アクションと謳われたキレの有るアクションの勇姿は、ほぼ見られません。
以前、紹介した「ファイナルガール、惨劇のシナリオ」のサバイバル版です。パロディ映画として見本のような作品でした。残念なのは笑えないこと。
だからお薦め出来ません...

付け足しでヒロインのメーガン・ブーンはTVドラマ「ブラックリスト」で大活躍。彼女も顎エラが麗しい(*´▽`)vナハハ


昨日のこと。
道を自転車で走っていると、女の子が4人ほど屯っていました。彼女達は自転車で道を塞いでいます。
その4人の中にひとり、アレルギーかニキビの影響か、顔肌が赤く腫れていた子が居ました。
4人は私に気を遣う事無く、通れない訳じゃないから良いじゃないさ...
そんなノリ?
しかしただひとり、仲間の自転車の籠を掴み、自分の方に引き寄せ、私達に心を配った子が居ました。
彼女です。そっと私に目を配り、その表情はとても穏やかでした。他の子は気にもしない。
私は彼女にアイコンタクト。ありがとう(* ̄∇ ̄)ノ

リスクは人を優しくする。きっと。